働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

チヨダク王国ジャッジメント2 姉と俺とで異世界最高裁判所

チヨダク王国ジャッジメント2 姉と俺とで異世界最高裁判所 (MF文庫J)

《あらすじ》
エクスタシア王女が被告人に! さらに裁判官ツカサが死刑宣告!?
チヨダク王国の裁判官になったツカサとその補佐官になったアクト。ある日、王女エクスタシアがかつて召喚したビルが倒壊して死傷者が出てしまう。神官長が王女の責任を追及すると同時に日本の文化や法律を非難し、アクトやツカサたちの糾弾まで始める。エクスタシアを信愛するシロは王女弾劾とも言える裁判を受け入れることができず、妨害まがいの行為でツカサから退廷を命じられてしまった。みんながバラバラになりそうな状況のなか、アクトは神官長の言葉に違和感を覚えて調査を始めるが、その背後にあるツカサが裁くと宣言した「神」を狂信する組織の本性へと辿り着き――? 異世界最高裁判所ファンタジー、ここに再び開廷!

【被告人 佐藤アクト、我妻ツカサ】
【罪状 教会不敬】

異世界に召喚された佐藤アクト、我妻ツカサの二人が王国のあらゆる事件を日本的なやり方で解決し始める日々。
『日本の法律』『魔法』『異種族』を取り合わせ。日本にはない独自の文明が発展した異世界ならではの難解な事件の数々。
ツカサたちの前に立ちはだかる強敵と真相に近づくほどに危険が増していく黒幕の存在。そして、細い糸を手繰って真実にたどり着いたときのカタルシス。
厳かな雰囲気で舌戦が繰り広げられる裁判所の空気感と強敵を正義の名のもとに説き伏せて、日本の法律で裁ききるまでの一連の駆け引きに最後まで目が離せなくなる魅力があって素晴らしい作品でした。

異世界ファンタジーとしての下地をもとに、今回はとても濃厚なミステリーテイストで物語が展開していき、1巻の時とはまた違った面白さがあるように感じられました。
悪役である神官長にも思惑があり、自らの信じる正義をもとに行動を起こしアクトたちと対立している側面もあっただけになかなかに困難な強敵でした。それだけに、真実を明らかにして突き付けたときのカタルシスはこの上ないくらいに良かったです。



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