好きな人から自分を好きだっていう人を紹介されたら、どうする――？
間違いだらけの青春焦げつき泥沼三角関係、第二弾！！
「私のほうが先に好きだったんだもん……」
突然の告白。あのときの小麦は俺が知らない顔をしていた。クールで誠実な普段の小麦とは違う、感情むき出しで必死な、ごく普通の女の子。
だけど、そんな風に見えたから、俺は“そのあと”の出来事に抵抗できなかった。できるはずがなかった。
鳩尾さんには絶対言えない。だって俺はもう鳩尾さんの彼氏で、鳩尾さんを“好き”だと決めたんだから。
なのに――
「しないわ。私からは。……玄から、して」
俺は、どうしたらいい。
抵抗不能。泥沼はより深く。青春泥沼トライアングル、転落の第２巻。
元カノである小麦を忘れるため、鳩尾さんと付き合い続ける日々。
鳩尾さんから寄せられる好意、思春期の高校生男女らしく世の彼氏・彼女らしい行為もして、少しずつ小麦とのことを忘れようと努めるけれどそれでも忘れることができない。
忘れようと意識すればするほどに湧き上がってくる想い。
「私のほうが先に好きだったんだもん……」
小麦が隠していた想いを知ってしまったことで安芸の心情も揺さぶられ、安芸、小麦、鳩尾の三角関係がまた少し亀裂が生じ始める。
三人の関係がどうなればベストなのか。いったい何が正解なのか。
安芸、小麦、鳩尾。それぞれが知られてはいけない想いを秘めるなかで、この物語を第三者視点で読めば読むほどに頭を抱えたくなるくらいに泥沼の三角関係を構築していてとにかく切なくなります。
“三角関係”の段階で彼氏・彼女のペア＋１、ようするに誰か一人が必ずあぶれる。恋愛が絡むうえで、誰か一人を選べば、誰か一人が選ばれない事実が確定する。
それらをふまえてこの物語を読むと、答えの出ない青春を過ごしている三人の関係がより切なく感じられて心に響きます。
2巻のクライマックスではさらなる火種が巻き起こっていたので、3巻はいったいどんな展開が待ち受けているのか楽しみです。
