働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

サークルで一番可愛い大学の後輩 1.消極先輩と、積極的な新入生

《あらすじ》
春の大学構内。
『文化祭実行委員』の新入生歓迎会に居たのは、その場全員が注目する可愛さの清楚美人・君岡美園だった。まぁ、同じサークルの先輩とはいえ、目立たない僕は関係ないだろう。
「先輩。お隣、失礼しますね」
「また、お話できますか?」
「帰り道、ご一緒してもよろしいですか?」
なのに、美園は素っ気ない僕の懐に入ってきて、慕ってくれた。その後も新居に招かれたり、美味しい手料理を振る舞われたり、ついには、合鍵を渡すことになったり。
美園の積極的な態度が、消極的な僕の心を溶かしていって――。


同じ大学の先輩と後輩とはいえ、接点がなければ交流も生まれず、連絡先を知らなければコンタクトも取れない。
『文化祭実行委員』という行事を通じて交流が生まれた新入生の君岡美園と主人公・牧村智貴の出会いは始まり、新入生歓迎会の席では隣になり妙に懐かれ、美園と連作先を交換して……。

同じ大学に通う先輩・後輩の関係から始まった二人の男女の恋の物語が等身大のスケールで描写されるラブコメ作品で、癖のないスッキリした味わいのある恋愛シーンが気持ちの良い作品でした。

時には美園サイドから好きな先輩へ抱えている想いの強さがあふれさせる素の姿を晒したり、恋愛初心者ながらもなんとか先輩を振り向かせようと健気に努力をしている舞台裏を描き。
時には智貴サイドから好きな後輩へ抱き始めた想いと彼女との些細な日々に喜びを感じたり、ふとした瞬間にドキドキさせられたり、身心ともに成熟した年齢の女の子に湧き上がる感情などが描かれ。
本当に等身大でストレートなラブコメ展開が中心的でしたけれど、それだけにヒロインの清楚感漂うキャラクターがマッチしていて凄く良いラブコメ作品だったと思います。

個人的に一番好きなシーンは、大学を機に一人暮らしを始めた美園が先輩と一緒にいたいがために実家に帰省しなかったことが密かに両親の間に波紋を巻き起こしていたシーンです。
なんですかね。美園の突然の反抗期(原因は恋愛)みたいな構図が俯瞰してみるとおかしくて、それがかえって恋愛に猛進している様子を物語っていて面白かったです。

イラストレを担当された“maruma”さん。
口絵、モノクロイラスト共にとてもクオリティが高くて、ラブコメにおけるヒロインの可愛さが抜群に良かったです。

とても好きなラブコメ作品でしたので新刊も楽しみです。

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