働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

みんなのアイドルが俺にガチ恋するわけがない2

《あらすじ》
「いいの? 現役アイドルを口説く絶好のチャンスだよ?」
人気アイドル立石蘭は、俺に対してやたらと距離感が近い。
眩しい笑顔でグイグイと迫られると俺こと、瀬武継陽の鈍さでもドキドキした。
そんな蘭は写真集の撮影で「夜虹島」に来ていたが、
突然彼女のレプリカが現れ怪我人が出てしまう。
蘭を守るために一日マネージャーを引き受けた俺は、意志疎通のとれないレプリカに翻弄され続けるが……。
「アイドルって残酷な仕事だね」
俺を誘惑する蘭の本音とレプリカが現れた理由を知った時、命がけの応援の先で待っていたのは──。
自分と向きあう、ちょっと不思議な分裂系(ギャップ)ラブコメ。第2弾。

“虹に降られた者は自分の影(レプリカ)が勝手に歩き出す現象がある”

人気アイドル立石蘭が抱える本音の正体。
不思議な現象により現れたレプリカが日常に潜む脅威、刻一刻と迫るタイムリミット付きの状況下。ボディーガード兼立石蘭のマネージャーとして付き添うことでレプリカへの迅速な対応が可能となった瀬武継陽が幸か不幸かまたしても人気アイドルとお近づきになれる美味しいシチュエーションなのは、レプリカの対処において一日の長があるので役得ですね。
レプリカがもたらすちょっとオカルトチックな空気とラブコメの掛け合わせで、緊迫感のある日常のなかで人気アイドルと繰り広げる甘いラブコメがもたらす緩急のある展開がすごく良い作品でした。
それでいて、物語の核心に迫る“レプリカ”の存在。自らの本音と向き合うことがそのままヒロインの抱える胸中をさらけ出すことに繋がっていて、継陽が解決に導いたときのヒロインとの距離がグッと縮まるのもある種うなずけるハーレムラブコメ展開でした。何人の人気アイドルに好かれれば気が済むのか、クラスメイトが嫉妬に駆られるのにも共感できる光景でした。


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