働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

才女のお世話 4 高嶺の花だらけな名門校で、学院一のお嬢様(生活能力皆無)を陰ながらお世話することになりました

《あらすじ》
「伊月は私がいないとダメなんだから!」
完璧を演じるお嬢様とお世話係の甘々ラブコメ、待望の第4弾!!
成香のお悩み解決が無事に終わり、ついに迎えた夏休み。伊月は雛子たちお嬢様と共に、軽井沢のホテルで夏期講習を受ける事に。
そこで伊月はリゾートバイトに来ていた幼馴染と偶然再会して!? 
「なんたって私は――伊月のお姉さんなんだからっ!」
伊月の事を誰よりも知っている幼馴染・百合の登場で、伊月の事が気になるお嬢様たちの恋心も一気に動き出す――
パジャマパーティーや海水浴、花火など特別なイベント盛りだくさんで贈る、お嬢様とお世話係の恋物語、第4弾!!

かつての伊月の境遇をよく知り、小さい頃から付き合いのある幼馴染みとの偶然の再会。
「伊月は私がいないとダメなんだから!」
百合のこの言葉に込められた『小さい頃からお世話をしてきて伊月のお姉さん」としてのマウントや『雛子たちを前にしたときの幼馴染みポジションから仲の良さをアピール』のニュアンス。
それが物語が進むにつれて、名門校でお嬢様のお世話をすることになり、勉学にも必死に取り組み、雛子・成香・美麗からの実直な性格を認められ信頼を得ている今の伊月の変貌を目の当たりにして、口癖のように叫んでいた「伊月は私がいないとダメなんだから!」に込められた悲痛な思いと淡い恋心のニュアンスに変化していく。

伊月の過去を知り、現在の伊月を知る百合にしかわからない恋物語が短い軽井沢のホテルでの夏期講習で描かれていて、『幼馴染みヒロイン』の良さが凄く活きている物語となっていてとても素晴らしい内容でした。

かつての伊月が頼ったのが幼馴染みの百合だったら、もしかしたら二人の関係はもっと違ったのかもしれない……。
そう感じさせるくらいの青春模様がこめられた1冊になっていました。

余談ですけど、モノクロ挿絵に登場することのなかったメイドの静音さんの水着イラストがあってとても眼福でした。
みわべさくらさんのイラストは最高ですね!



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