《あらすじ》
鮮烈な氷雨の告白に再び衝撃が走る《婚約解消同盟》。最後のターゲットは、無邪気な幼馴染・北大路二愛。
二愛との婚約は幼き日の幸太自身が結んだもので、逃げずに向き合うべきだと諭すクリスと氷雨。だが、彼女たちの心中は複雑混迷を極めていた。
《婚約》から解き放たれ自由になること――それは同盟を誓った元許嫁として、逆襲を誓った元恋人として。好きな人と過ごす時間を失うこと。
《婚約》が恋を阻む“壁”であり、《婚約》こそがクリスたちを結ぶ“繋がり”と化してしまっていたのだ。この矛盾した四角関係に迫る選択の時。それでも彼女たちは前へ進む――！
同盟者 VS 元恋人 VS 婚約者
主人公の恋人の座をめぐりヒロインたちが繰り広げる正妻戦争がついに終焉のときを迎えることに……。
あるときは共闘し、またあるときは強敵として立ちはだかり。
恋愛において、どれだけ好意があって、どれだけ仲が良くても最終的に一人の相手しか選ぶことができない。
そんななか、３人のヒロインたちがそれぞれの想いのたけをぶつけてアピールを続け、少しでも好きな男の子の気を引こうと画策をする。
物語の構成的に「このヒロインが運命の相手だ！！」と感じ取れるキャラクターがおらず、最終巻で主人公が選んだ相手が真のヒロインという風にしかとらえることができませんでした。
どのヒロインも凄く強烈な個性を放っていて、それぞれが違った属性を携えて正妻戦争に挑んでいる姿が描かれていて、長期戦にもつれ込んでも楽しめそうな装いだと個人的に思っていたので完結してしまったのが惜しい作品でした。
ただそれでも面白かったことには変わりはないので、ぜひとも読んでいただきたい作品ではあります。
もしも機会があれば、次回作が世に出ることを楽しみにしたいと思います。
