《あらすじ》
人助けを躊躇しない、お節介だけど明るい努力家――レーネ。
「この都市が好きなんだ――守るため、私は巫子になる」孤高を貫きながら誰よりも先を走るクールな天才――セスカ。
「私は、この都市の外に出るために――巫子になりたい」都市を愛するレーネと、都市の外を夢想するセスカ。
普段は同じ部屋で暮らしているふたりは、お互いを認めつつ、
それぞれの目的をもって千年都市の象徴である巫子を目指していた。そして、巫子を決める最終決戦の、決勝。
その場には武器を持って向かい合うふたりの姿があり――。
努力家VS天才。少女たちが夢と理想を追い求める、百合バトルファンタジー！
平和な都市で行われる巫子を決めるための一騎打ちの戦い。それぞれの目的を胸に武器を取り、たった一つしかない巫子の座をかけて争う。
お互いに長い月日を切磋琢磨し続けた間柄ゆえに、お互いの想いを知り、お互いの実力を深く知る。
戦いの舞台に上がる少女たちが武器に込める意思、それぞれが歩んできた人生のすべてをかけた剣戟が繰り広げられていて、壮大なスペクタルで展開される百合×バトルファンタジーとしては物語の世界観、キャラクターのディテールの掘り下げ方ともに素晴らしいクオリティだと感じました。
そして、巫子に選ばれる人間が歩む顛末。少女たちが暮らしている都市に隠された秘密。戦いに勝利し巫子となる者と戦いに敗れて去る者。
道を違えた少女たちが再び武器を手に取り、想いを胸に戦いの舞台へ上がるまでの心理描写、決してゆずれないものがぶつかり合ったときの真剣に向き合うストーリー展開が本当に良かったです。
物語の前半と後半で迎える急展開がヤバかったです。
新刊が楽しみです。
