働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

君はこの「悪【ボク】」をどう裁くのだろうか?

《あらすじ》
幼い頃から殺人衝動を持ち、勉強も運動も何でも一番の完璧な高校生、高城誠司。誰とも相容れない彼の前に、初めてライバルとして認められる存在の菅沼拓真が現れる。友情を深める二人だったが、ある日、誠司は拓真に、自殺した妹を殺したのはお前だと問い詰められる。
その瞬間、気がつくと誠司は魔方陣に吸い込まれ異世界に転生していた。魔法で召喚された先のインストリアル王国で、第一王子デュレルの右腕として誠司は成り上がっていく。一方、誠司と同様に転生した拓真も、軍人として第二王子アシュレイの信頼を得て出世していた。
異世界で再会した二人は、国を左右する王子たちの皇位争いに巻き込まれながら、拓真の妹の死の真相に近づいてゆくのだが――。

『明確に法を犯していない。でも他人を不幸にしかしない人間をどう扱えばいい?』

自らの信じる正義のために動く菅沼拓真、殺人衝動を持ち独特の論理と吹っ切れた思考で行動を起こす高城誠司。
お互いにライバルとして認め合う二人がある日突然、異世界への転生を遂げ、皇位を争う二人の王子の陣営でそれぞれが勝利をつかみ取るために行動を起こす。

才能に恵まれ友情を深めていた二人が異世界を舞台に本気の殺し合いを繰り広げる。
なかでも、殺人衝動を持ち他人からは到底理解できない独特の倫理観を持つ高城誠司がいかなる思考を経て目的のために殺人という手段を選ぶのか。彼の頭のなかをどれだけ丁寧に言葉を尽くしたとして欠片も受け入れられない独特の雰囲気が、より高城誠司という人間を不気味たらしめていて、この作品のテーマとなる『悪』を感じ取れる世界観に引き込まれました。
ぜひとも、この作品の続きを読んでみたいです。応援しています。

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