働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる 3 ~俺って数合わせのおっさんじゃなかったか?~

《あらすじ》
学んだ知識と技術で勇者少女たちがダンジョン攻略&無双!!

世界最強との激闘後、普段の学生生活に戻った瑞樹たちの次の目標は文化祭を楽しむことだった!? 何故か教導官を継続中の伊上を巻き込む形で、瑞樹たちは文化祭の出し物としてダンジョン産食材を使った創作菓子の販売を計画し動き出す。
薄刃華、ランダムシロップ、温チョコレートに雨飴と、奇妙な食材たちを求めて潜ったダンジョンに待ち受ける最悪とは――
生存特化な伝説の男から学んだ技術と知識を活かし、才能S級女子高生のダンジョン攻略が始まる!!

冒険者としての明確な階級により付く力量差、生死のかかった過酷なダンジョン世界。
【ファンタジー】と【ダンジョン】の華々しい側面とそこで生き抜く冒険者たちに突きつけられる厳しい現実。
教導官を務める伊上の姪が喜色満面で冒険者に憧れている姿に冷水をぶっかけるかの如く現実を見せるシーンも含め、【冒険者】が【ダンジョン】に潜るなかで運や状況に左右されやすい過酷な環境下における一瞬の判断が命に繋がる光景が克明に描かれているところが特徴的な作品でした。

【ダンジョン】におけるモンスターの生態、イレギュラーが生じたときに発せられるわずかな変化と危険信号。刻一刻と変わりゆく戦況と引くことのできない状況下で窮地を打開するため、パーティーメンバーが限られた手札のなかで知恵を絞って解決の糸口を探す。ダンジョン内でのイベントにはとてもページ数が割かれていた印象でとても読み応えのあるシーンで、【ダンジョン】のなかで生き抜く【冒険者】の臨場感あふれるやり取りが最高でした。
それでいて、JKパーティー×文化祭といったゆるふわパートでは場を和ませ、締めるところは締める。緩急のある物語の展開もまた良かったです。
個人的にお気に入りのラノベなので、これからも是非とも続巻が出てほしい作品です。



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