《あらすじ》
ある日、メルたち第二遠征部隊に下されたのは、南の島での幻獣・鷹獅子(グリフォン)の保護任務。
初めて体験する船旅、初めて見る南国の食材に胸踊らせるメルは幸運にも鷹獅子の子どもを保護することに成功するのだが……助けた鷹獅子から予想以上に懐かれたことで、事態が思わぬ方向に――!?
戦いに不向きなリスリス衛生兵が行く先々で食材を現地調達し独自にアレンジを加え、旅先での食事に舌鼓を打つ姿を楽しむのが魅力のこの作品でしたが、第二巻は保護したグリフォンのお世話に引っ張りまわされることに始終していて、1巻とやや毛色の異なる内容でした。
物語の全体を俯瞰した時の印象は『食事<グリフォン』のお世話絡みの比重だったイメージです。
それでもグリフォンが遠征部隊の日常に加わったことや、リスリスのポジションが遠征部隊の固定メンバーに馴染んだことで行動に幅がうまれて、前よりも食事の流れにたどり着くまでがにぎやかになった印象があって、今回も好きな展開で楽しめました。
ファンタジー世界独特の動植物を調理する工程も楽しめるし、調達するまでのリスリスたちの光景も楽しめる。『グルメファンタジー』ならではの物語の魅力を感じられてとても面白かったです。