DV彼氏からの窮地を救ったものの逮捕には至らず、未だ脅威は残り続ける日常。一人での外出は避け、なるべく自宅に籠る生活を続けるなかでの主人公との同棲生活。
主人公にとっては現在の同棲生活があたりまえに感じられる空気感が構築されていて、ヒロインにとっては現在の住処や主人公との日常が精神的な支えになり、新たな門出へと一歩踏み出すための心の余裕を感じられる部分もあって感慨深いものでした。
現在の二人の平穏な日常を満喫していると忘れそうになりますけど、これまでは親から勘当されて、大学も中退して、スマホもぶっ壊されて連絡先を失って、ありとあらゆるものをDV彼氏の影響で失って孤立無援に近い状況でした。
そこから少しずつ這い上がっていき、主人公との生活のなかで与えられたもので少しずつ変化していっている様子を踏まえて読んでいくと感じられる部分があります。
2巻でもいろいろと波乱はありましたけれど、これから先の二人の人生がどういう方向に進んでいくのかが楽しみです。