異世界に召喚された世界最強の勇者。現代日本に帰還して魔法の力をそのままに高校教師として勤め、『裏の世界』で脅威とされているモンスターや教え子たちと共闘する日々を書いた無双×ファンタジーといった感じの作品でした。
銀河連邦に所属する生徒やモンスターにまつわる仕事を家業にする生徒などがいたり、文明技術や魔法を身に付けた人間がいるなかでも『異世界帰りの勇者が持つ魔法の力』が規格外でルーツも不明なものとして捉えられていて、裏の世界の人間たちの戦闘レベルを数世代も先をいく強さでなぎ倒していく無双展開が痛快でした。
そんな主人公の『勇者の力』の側面にフォーカスして、周囲にとって未知で規格外の力が持つ不思議な現象で窮地に立たされた局面をスピーディーに解決の糸口を見つけたり、『なんかちょっとよくわからない力を持つ高校教師』として教え子たちから認識されて絡まれる教師と生徒の距離感の日常が描かれたりで、現代日本を舞台にした作品のなかでも特異な世界観で楽しめるキャラクターとの距離感が新鮮でおもしろかったです。