働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

転生王女と天才令嬢の魔法革命11

アニスとユフィの帝国での外遊は続いていた。クリスティンの誘いで、帝都の次に訪れたのは――帝国の海。
パレッティア王国ではまず見ることのない広大な海を前に息を呑む二人だがそこでアニスは一つの未来を夢想する。
「海の中には地上とは違った美しい景色があるんだ。だから、素敵な水着も作ってみよう。自由に海に入って遊べるような!」
海に危険な魔物が潜んでいる限り、王国も帝国も海を上手く開拓できない。だからアニスは魔法で新たな水着を作ることを決める。
美しい海を自由に泳げるような水着という夢に周りも感化されていき――もちろんデザインも可愛くするからね!
転生王女と天才令嬢の魔法革命11 | 転生王女と天才令嬢の魔法革命 | 書籍情報 | ファンタジア文庫

そういえばアニスは異世界転生をしてきた王女でした。

アニスとユフィの外遊で訪れた帝国。王国と帝国を結ぶ新たな一手。
アニスが提唱する魔学が広まり魔道具が普及する未来への第一歩。
王国の未来を担う二人の動向や帝国との関係を熟慮してどのような方向に舵を切るのか。そんな国の行く末を決める二人の一挙手一投足に重みを感じつつも、年若いアニスとユフィのフットワークの軽さが場の空気を軽くしてくれるので、ラノベらしいノリで物語の展開を楽しめる一冊でした。
そして帝国への外遊という遠い異国地への訪問が良くも悪くもアニスの『異世界転生』という要素を呼び起こすことになり、【アニス】という異世界人らしい知識や価値観が帝国で生活するなかでポロっと飛び出てきたり。
アニスの立場的に危うい発言にユフィ共々ヒヤッとさせられたり、そんなお茶目なやりとりにくすりと笑わせられる掛け合いが描かれていて楽しく読むことができました。
アニスとユフィが目指す世界がどんなものになるのか。続きがいつまでも読みたくなる作品でした。



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