この関係は決して不純じゃない……でも、地元のカノジョには言えない
「すきだよ。大好き」「私、遠距離なんかで絶対別れないから」
緑屋四季には恋人がいる。才色兼備なお嬢様で四季が大好き。そんな彼女を置いて四季は上京することになるのだが――
「四季くんは私がいないと困るよね」
「あたし、好きな人にしか話しかけないんですよ～？」
「えへへ。しーくん久しぶり」
入学先で四季は三人の女生徒と出会う。優しく世話焼き気質な桜庭春、明るくこちらをからかってくる夏川葵、学校で再会を果たした幼馴染の秋晴涼。
孤立気味だった四季と近しい悩みを持つカノジョたちに好意を抱かれ関係が深まっていく。四季に恋人がいると知ってなお――べ、別に浮気とかじゃないから！
本命の彼女は大病院の一人娘で医師を目指すため地元に残ったことで遠距離恋愛となり、主人公は高校進学を機に上京して一人暮らしに。
誰もが羨むような本命の彼女がいる一方、高校で知り合った女子生徒たちに好意を抱かれ、たとえ恋人がいるとわかっていても「彼女と離れている今だけは……」
などの葛藤を抱え主人公との交流を続ける。友達以上の関係を迫りながら、彼女未満かつ浮気未満の関係。
好意を抱いている相手との日々が続けば続くほどにより好きになっていくけれど決して友達以上の関係になれない。
泥沼にハマっているようなヒロインたちの胸中とそれでも離れられない状況に、『友達以上浮気未満のカノジョたち』の救われない背徳的な青春ラブコメが濃縮されていました。
本命彼女1人、友達以上浮気未満の彼女候補３人。どうすんですかこの状況？
そして、そんな青春ラブコメに晒された主人公の心境にも少しずつ変化が生じてきていて……。恋は盲目といいますか。本命彼女に対する不満点が些細なことをきっかけに表面化するような様子が見え始める場面があり、物語が進むにつれてさらなる泥沼化が予想される状況とこの青春ラブコメにどう折り合いをつけていくのか。今後の展開がとても気になる背徳的なラブコメ作品でした。
不純愛ラブコメが好きな人にはおすすめの作品です。
こむぴさんの描く可愛いヒロインたちのイラストが目印です。
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