働きたくない村人のラノベ日記

ブログ開設2014年5月30日

編集長殺し (3)

編集長殺し (3) (ガガガ文庫)

《あらすじ》
「一巻打ち切りどころか、絶版回収レベルの新入りね」私にできた初めての後輩、小山内桐葉さん。けれど編集長以下、皆さんの評価は大変厳しいです。憎めない元気な子だと思うのですが…とはいえ、私も人の心配をしている場合ではありません。何せ今も目の前で、お怒りの方が。「あの誤字脱字野郎、ふざけやがって…。もし直接会ったら、小指をトルツメしてやろうかな」校正用語を物騒に使わないでください!―ちょっぴり過激な校正者の山田さん他、個性派メンバーが盛りだくさん!ますます賑やかな編集部るぽラノベ第3弾!

漢方の信奉者ことギギギ文庫編集者・岩佐さんが口に銜えている漢方薬ツムラ乙字湯(効果:キレ痔、イボ痔)だとすると、編集者は長時間のデスクワークで同じ姿勢を保つ職業で痔になりやすいことを社会に訴えているんですかね。もっとも、この物語はフィクションであり実在する個人団体企業とは一切関係ないはずだからそんなことはないはずですけど……。

余談はこの程度にして、ラノベ編集者として邁進する川田さんの奮闘、校正作家さんのおしごと、憎める後輩小山内さんのヤバいエピソード集などなど。途中、某小説家になろうとするWebサイトへの言及を皮切りに昨今のラノベ業界の話題に切り込む場面もいくつかあり、ひとりのラノベファンとしてとても有意義で好奇心を刺激させられる内容がてんこ盛りで読みごたえがありました。
所々に、幼女編集長による圧制が敷かれる過酷な労働環境のなかで、編集長を除いた社員が裏で一致団結して陰で羽目を外してシャレにならないポカをやらかすなど、社会人キャラならではのネタが満載でツボにハマって面白かったです。これだけの過酷な労働環境の実態を見せつけれて“ラノベ編集者になりたい!”と思う人がいたら生粋の変態だと思います。

ギギギ文庫の赤字覚悟でラノベ業界のパイオニアとなるために打ち出す新作への熱意は素晴らしいです。その勢いでリアルに編集長殺しを達成して歴史に名を刻んでほしいです。