働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

Y<ヨグ>の紋章師

Y<ヨグ>の紋章師 MF文庫J
レオン・カーターは、神秘の力を持つ紋章を宿した少年少女が通うここローウェン紋章学園で俺が受け持つ生徒だ。一向に開花しない力を“飾りの紋章”とバカにされても、仲間と気楽な生活を送るこのスケベは、女風呂覗きの罰として、聖堂の掃除を命じられる。そこで不思議な声を聞いたレオンは、聖堂の地下で眠る“Yの娘”チェルシーと出会う。その矢先、彼女を狙う敵に遭遇し追い詰められ、土壇場で目覚めたのが、無能と蔑まれた右腕の“Yの紋章”―多くの人間を愚弄して嘲笑する忌まわしきクソったれの証。それが全てのはじまりだった。これは、狂気と混沌に立ち向かう“或る運命”の物語。俺たちはたどり着いてみせる、“Y”のその先の未来まで…!






MF文庫J新人賞最優秀賞受賞作の帯につられて買いました。僕がこれまでに読んできたラノベのなかであたったことのないタイプのラノベでした。
未来のレオン(オズワルド)が過去のレオンに干渉することで、彼がだどった悲惨な結末を覆すために画策する物語。オズワルド視点で描かれるかつての幼馴染みであるチェルシーと相棒のカロンにまつわるエピソードに実感がこもっていて、彼のもつ悲しみやせつなさなんかがひしひしと伝わってきますね。2巻への引きが「俺たちの戦いはこれからだ!」を臭わせるイラストで、できれば1巻で綺麗に納まっている構成で楽しみたかったのが本音です。