《あらすじ》
『小説とかドラマって不思議だと思わない?異世界でも言葉が通じるなんて』ごく平凡な女子大生・水瀬雫は、砂漠に立ち尽くしていた。不思議な本を拾った彼女は気づけば“異世界”にいたのだ。唯一の幸運は「言葉が通じる」こと。魔法文字を研究する魔法士・エリクに元の世界の言語を教える代わり、共に帰還の術を探す旅に出る雫。しかし大陸は二つの奇病―子供の言語障害と謎の長雨による疾患で混乱を極めていて…。自分に自信が持てない女子大生と、孤独な魔法士。出会うはずのない二人の旅の先、そこには異世界を変革する秘された“物語”が待ち受けていた。藤村由紀名義でWEB上に掲載以降、絶大な支持をされた大人気WEB小説が大幅加筆修正で、ついに書籍化!
全く戦闘能力のないごく平凡な女子大生・水瀬雫が唯一“言葉が通じる”ことを頼りに、異世界で出会った魔法士・エリクとともに異世界からの帰還の術を探すための旅に出る。個人的にこの作品を読んでいて一番に感じたのは、もしも実際に文化も価値観も異なる世界に突然ポンと放り込まれたら……、そんなことを真っ先に連想させるくらいに雫が遭遇するトラブルやリアクションがリアルに書かれていて、これまでにない異世界召喚物だったので新鮮な感覚で楽しめてました。
そんな日本の大学生・水瀬雫と異世界の魔法士・エリクの何気ない日常のワンカットから、旅の道中で遭遇した『子供の言語障害と謎の長雨による疾患』の場面に遭遇して思わぬ形で巻き込まれることになる展開にいたるまで満遍なく面白かったです。
まあありていに言えば、「メチャクチャ面白いラノベだった!! 近いうちに2巻の刊行も決まっているからみんなも読もうぜ。オススメだよ!!」。これだけでいいかもしれない。