働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

学園交渉人 法条真誠の華麗なる逆転劇

学園交渉人 法条真誠の華麗なる逆転劇 (GA文庫)

《あらすじ》
七千人が通い、生徒の自治によって運営される白楊中央学園には華々しい実績の裏に、ある掟が存在した。それは「校則を破らない」こと。一見当然のこのルールは学園の特殊性から、法律のような実効力を持っている。そんな学園において唯一、法条真誠という男だけが法外な報酬と引き換えに、校則すらもねじ曲げて依頼人の問題を解決していた。とある事情で法条に借金をしてしまった少女、花咲華織は彼の助手を務めるうちに、法条の真意と学園の不自然な構造に気づいていく。ひねくれ者だが有能な主人公と、猪突猛進なヒロインによる、驚愕の学園逆転劇、ここにスタート!

発売当初は著者が印税を全額つぎ込んで宣伝に回したと話題にあがったと記憶しているが、それだけの自信をもって世に送り出したにしては毎月数多く刊行されている新シリーズの有象無象に埋もれてしまうくらいに物足りない内容でした。

学園内で巻き起こるトラブルの解決にいそしむ法条真誠と助手の花咲華織の二人の活躍する光景は、七千人の生徒が集まるマンモス学園の規模をフルに活かしたスケールのデカい展開で読者をワクワクさせてくれるし、学園を統治する上位組織の権力の強さとラスボス感が漂う雰囲気が、“法条真誠”という存在がいかに規格外な存在であるかを際立たせている。
ある種の学園ミステリー風の作品としてとらえれば、それなりに楽しめる作品ではあるけれど、事前にあれだけプッシュしておいての内容だと思うと、物足りなさを感じる部分がある。