並行世界の歴史を管理する組織「崑崙」に所属する仙人・太公望。だが太公望は有休を取り続けてまったく仕事をしない“ニート”の仙人だった。ある並行世界の「殷」という国の歴史が、妖しい仙女妲己によって歪められていると知った「崑崙」は、「殷」を正しい歴史に導くため太公望を派遣する。激しくやる気のない太公望の仲間は、体育会系気質バリバリの霊獣スープーシャンに、天才ドS美少女仙人・楊戩(せん)、さらに最強宝貝少女・哪吒(なた)とクセ者ばかり!相性最悪のチームで妲己封神計画は前途多難!?古代中国の伝奇小説「封神演義」をモチーフに、神と仙人が“戯れる”まったく新しいファンタジーの幕が上がる!
仕事をしないニートの仙人(不老不死)の太公望の掲げる仕事に対する意欲の低さを表す言動の数々に肯きたくなる場面がしばしば。
ひねくれた主人公ほど口が達者なのは世の常なのか。自身の行いの正当性を語る時のたとえ話が妙に説得力があって、うなずきたいんだけども結論だけを見るとクズじゃんってなるのが本作の主人公である太公望。
古代の中国を舞台に、歴史の改変を防いで正しい歴史に導く管理者職務に就いている太公望とその仲間たちの軽快なやりとり。神と仙人という戦力図が壮大で、これからハイスケールなバトルを楽しませてくれそうな予感がしてくる。古代中国を舞台にしているだけあって、キャラクターやその他の名前をストレートに認識できなくて読み解くのに時間がかかったけど、そんなものは次巻が解決してくれるか問題なし。2巻も期待して待とう。
原典となる封神演義をモチーフにしつつ、漫画版の原作を織り込んで出来上がったのがこの『封神演戯』ということらしいです。そもそも漫画版の世代じゃないんで全く知りませんでした(汗)