《あらすじ》
ミリオンセラーを目指す新人ラノベ編集者の清純は、業界最強のカリスマ編集者・鳴海と出会う。新レーベル創設を宣言した彼から、天花、ひよこ、ソレイユ・・・・・・自身が担当するクリエイターへ次々と引き抜きの声がかかり、焦る清純。さらに「究極の創作物」を何よりも優先する鳴海の影響で、天花は全てを捨てて創作にのめり込む異常事態に!? 天花を救うため、清純はもう一度だけ小説を書く決意をするが――「もう、俺達の間に言葉はいらない。ここからは、文字で語るのみだ」燃えよクリエイター魂! 熱血お仕事ラブコメ感動の第5巻!
新レーベル創設に伴う業界他社からのヘッドハンティング。小説家として声をかけられた新人ラノベ編集者・清純の葛藤。自身が担当するクリエイターにも次々と声がかけられていることを知らされ、小説家としての自分に再び向き合うことになるという内容。
数々のライトノベル作家、イラストレーターが登場するラノベ業界もの作品なので、ラノベ業界のあらゆる物事を切り口に展開されていきますね。四六時中ラノベのことを考え、毎週書店に赴いて新刊を手当たり次第に購入していき、時間があれば読みふける自分にとっては、あらゆる業界ネタが知的好奇心を刺激してくれます。
今回は新レーベルの創設について。
現実にもWeb小説をメインに扱うレーベルが数々登場していき、文庫サイズや大判サイズの書籍が書店の平台でひしめき合い戦国時代と化しています。
これだけ刊行点数が増えても読むほうは時間的リソースが限られているので全部は追いきれないので辟易としています。ぶっちゃけ、2つ3つほど潰れてくれても良いのにというのが個人的な意見です。
Web小説の書籍化作品も嫌いではないですけれど、最近は辟易としてきて新作の開拓はあまり積極的にやる気が失せてきました。
個人的な新レーベルとWeb小説に関する云々はこの辺にしておいて、作中でもラノベ業界や市場について新人編集者の清純と敏腕編集者の鳴海の間で非常に興味深い内容が語られており、キャラクターを通じて様々な価値観に触れることができて面白かったです。
天花、ひよこ、ソレイユたんのラブコメ方面に関してはMika Pikazo神のイラストがクソ可愛すぎて全員一等賞でした。最近はソレイユたんの二面性ギャップ萌えとツンデレ具合が神っていてマジ天使でした。清純がもう一度、棗ソウスケとして復帰するために見せたクリエイター魂。それを後押しする担当クリエイターたちがとにかくカッコよくて最高の作品でした。