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働きたくない村人のラノベ日記

ブログ開設2014年5月30日

黒崎麻由の瞳に映る美しい世界

黒崎麻由の瞳に映る美しい世界 (ファミ通文庫)
高校入学の日から、彼女の異様な大人しさは僕の印象に残った。誰もが気になって仕方ないほどの存在感を持ちながら誰も触れられなかった彼女―黒崎麻由。文化祭の準備の中、僕とのささいな会話をきっかけに、黒崎は少しずつクラスに迎え入れられていくのだけど、彼女には僕たちの知らない影が寄り添っていて…。そんな彼女のそばに、僕はいたいと思った―。えんため大賞優秀賞、美しく危うく脆い二人の「黒」が織り成すドラマティック青春ストーリー。第16回えんため大賞優秀賞。






クラスの誰もが話しかけることすらしない黒崎麻由が主人公の黒井光輝に話しかけられたことをきっかけに徐々にクラスに打ち解けていく青春ストーリー。はじめの頃は黒崎と関係をもつクラスメイトは黒井ただ一人であったが、文化祭の準備でクラス一丸となって作業をきっかけに他のクラスメイトたちとも交友の輪が広がっていく。その結果、容姿は周囲が見惚れるほどのものであるが感情表現が薄くコミュニケーション能力の低い黒崎がもてはやされる事を妬む女子生徒が現れたりと、絵に描いたような青春ストーリーでした。
ラノベ主人公によるわかりやすいラキスケ展開もヒロインに囲まれるモテモテ展開もなく、とにかく青春をしているラノベでした。はじめの頃はクラスでお人形のような存在であった黒崎が文化祭の準備作業に取り組むだけだったのが、話が進むにつれてみんなとファストフード店で楽しくおしゃべりをしたり着せ替え人形にされたり、人と接する機会が増えてくるなかで彼女の中で何かが変化する……という1冊でした。
ざっくり話すとこんな感じなんですけど、ファンタジー、バトルアクション、その他の作品の青春ストーリーと比べても結構地味な内容です。最後まで読み終わったあとは、「あー、黒崎さんだいぶ変わったなぁ。このあと黒井君との関係はどうなるのかなぁ……」と気になるし個人的にはすごく楽しめたけど、じゃあこれを人に勧めようとは思えないね。あとがき曰くまだ続ける予定はあるみたいなんで密かに楽しみにしておこう。