働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

閃光少女 名もなき光のアイリ

閃光少女 名もなき光のアイリ (電撃文庫)
「…私は、大切な人を探している」両親と離れ、叔父のもとで剣の修業に励むコウキが出会ったのは、世間知らずでワイルドで、でもどこか気高き少女、アイリだった。異常気象と大不況により電力がとても貴重となった世界で、アイリは“光”を生み出す力を持っており、しかしそれゆえに数奇な運命に翻弄されていた。その運命はコウキの秘められた目的とも絡みあっていて―。二人の出会いは新たなる冒険のはじまりを告げる!胸躍るエレクトリカル・アドベンチャー・ストーリー!





人間社会を成り立たせるうえで切っても切り離せない関係にある『電気』を牛耳る企業。日本の全土にわたって強大な力をほこる企業の前に、住民たちは生活を切り詰めてまで電力を購入するための資金を浮かせて日々生活をしている。
電力を取り仕切る企業の暴力的な光景に異を唱えることができずに歯痒い思いをしている住民たちと、そんな光景に立ち向かうことができずに苛立ちを覚えている主人公のユウキ。光を生み出す力をもつアイリとの出会いをきっかけに運命の歯車が動き出す。

もしかしたらこんな日常が起きるかもしれない。設定、キャラクターどっちもドストライクで、この理不尽な状況をアイリとともにどう覆していくのかワクワクしてくる。日々剣道の鍛錬を続けて強さを求めてきたユウキがアイリをピンチから救い出すといった場面で、『俺の剣はアイリを守るために振るうんだ!!』的なことを宣言して、信念のもとに戦いに挑む姿がカッコよかった

あとは個人的に、1巻にしては色々な要素を詰め込み過ぎた感じがして、『ユウキの父親に隠された真実』とか『ユウキの叔父がいったい何者なのか』とか、触れるだけ触れておいて放置なものが目立っていたのが難点。