《あらすじ》
今度のアニマはロシア少女!変態機動で一部マニアに大人気、Su‐47・ベルクトが登場!日本に亡命してきたベルクトは、記憶を失い、なぜ飛んでいたのかも分からない状態だった。そんな彼女はしかし健気で素直で働き者で、基地内でも内目の的になる。お姉さん風を吹かせるグリペンにもだんだんと懐いていく。一方、ときを同じくしてザイ襲来の激しさが増していく。未知の新型戦闘機も出現し、戦いはかつて無い大規模空戦へと発展する!戦闘機×美少女ストーリー第4弾!
世界を蹂躙する謎の生命飛行体・ザイと日本を含む各国がザイに対抗する切り札として開発したアニマとの戦いを描いたストーリーは、これまで謎に包まれていたアニマとザイの秘密が徐々に明らかになるところが、次巻への期待が段々と膨れ上がってくるのもあって読み続けたくなる作品ですね。ストーリーのなかで世界の真実に近づく重要な情報を握る人物との遭遇で小出しにされる情報のさじ加減が、読んでると生殺し感が半端じゃなかったです。
ザイの襲撃に対する各国の戦力も決して潤沢なものではなく、日本における戦力もここに来てザイが何故かこれまでにない規模で大量に押し寄せる事態となって、シリーズ始まって以来の大ピンチといった感じでした。そのなかでも、グリペン&慧のコンビ、イーグル、ファントムの主戦力を中心とした戦闘シーンは、ザイ対アニマによる三次元的な戦いのなかの切迫した雰囲気と細かい連携が熱い。あくまでも戦闘機どうしの戦いであって、一騎当千の戦力をほこることなく常に命がけの戦いに身を置いているところに緊張感がただよっているところが好きですね。
それと慧の幼なじみの明華(ミンフォア)がやっとのことでこじつけた慧とのデート。それに喜び思わずガッツポーズをする明華がめちゃくちゃ可愛かったので、「3巻まで散々デートをご破算にしてきたんだから今度こそは明華を幸せにしろよ!」と願っていたところに、『ザイの襲来』のお知らせ。明華の激おこまでの流れが鉄板ネタと化しているけど、これは果たして報われる未来はあるんですかね? もしかしたら次巻はグリペンと明華の邂逅がありそう(予想)
イラストを担当されている遠坂あさぎさんの描く明華が一番可愛いので是非とも彼女が報われる展開が見たいです。