働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

のうりん 13

のうりん 13 (GA文庫)

《あらすじ》
俺の名前は過真鳥継。岐阜県の農業高校で寮暮らしをしている。同じ寮生の木下林檎が姿を消し、親友の畑耕作がショックを受けると思ったんだが…その耕作が、次期生徒会長に立候補すると言い出した。ちょっと驚いたが、俺も農も賛成だ。耕作が前向きに日常を取り戻そうとするなら、協力するに決まっている。だが、そんな日常を震撼させる事態が発生!なに!?『バレンタイン終了のお知らせ』だと!?こんなことをするのは…あの先生(ひと)しかいない!!遂にあの巨乳が眼鏡に告白!?変わりゆく季節の中で、誰もが大切な決断を下す第13巻!

世間で話題になっているようなタイムリーな要素を取り込んだネタ展開で笑いを取って、農業に真摯に向き合って熱く語るときは噛み砕いた説明で分かりやすくそして興味をそそられるような文章で楽しませてくれる。一方で、強烈すぎる個性を備えた四天農やら結婚ネタをいじると悪鬼と化すベッキーがいるおかげで、純度100%のギャグ展開に関してはネタに困ることもなく、暴走に暴走を重ねた超展開に突入するさまがイラスト芸とともに楽しめて最高に面白い。イラストにするシーンのチョイスからして秀逸なこともあるけれど、それをイラストにするだけの要求に応えてるイラストレーターの技量もさすがとしか言いようがない。

ベッキーが某パズ○ラ風ソシャゲにおける人気キャラクター(カラーイラスト付き)にまで上り詰める軌跡と陥落するまでのオチのつけ方も完璧。ベッキーを登場させたときは必ず因果応報で〆られるネタキャラなので暴走させたときの面白さは全キャラ随一ですね。

農業高校を舞台にした作品と言っても、全シリーズを通して専門的な分野の知識の表面的な部分をかみ砕いて説明してくれるので、農業を知らない人間にも読みやすい内容になっているので、気になるようであれば買ってみることをお勧めします。