働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

小説が書けないアイツに書かせる方法

《あらすじ》
自らの性の悩み――勃起できない事。勃起不全に対する悩みと家族、主にイケてる姉と従順な妹を描いた小説で新人賞を受賞した『月野シズク』こと、月岡零。男子高校生である彼は、内容が内容のために周りには作家である事を隠して活動していたのだが、デビュー作を超える次回作が思いつかず書けずにいた。
悩み続ける彼の前に一之瀬琥珀と名乗る巨乳美女が現れる。そして……
「私の考えた小説を書かなければあなたが月野シズクである事をバラす」と脅迫されてしまうのだった。
彼女の目的がわからず困惑するものの零は従うフリをしてその内容を聞く。
すると今まで一度も反応しなかった零の男根が謎の反応を示すのだった。
これは一之瀬琥珀による脅迫と創作の月野シズクの記録である――。

自らの経験をもとにしか小説を書けない小説家の男子高校生・月岡零の唯一にして最大級の欠点“勃起不全”
ナニをされても、ナニがあっても勃たないモノが唯一反応をして最高に興奮するモノ。

下ネタが下ネタとして機能させず、小説家が業界で生き残るために身を削って奮闘する姿が熱くたぎる物語として落とし込まれていてとても面白い作品でした。“自らの経験”が小説家としての糧になる部分がかなりアウトラインすれすれの行為に及ぶ動機付け・免罪符にもなっていて、ナチュラルに事に運ぶテクニックには脱帽しました。とても神聖な勃起シーンが見られてクッソ笑えました。
帯コメントの『えっちで面白くて切実な創作物語』も言い得て妙です。


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