忍術ではない、魔法だ! ……なんてね!
魔女になりたい! その想いを抱き東雲まほろという女の子に異世界転生するも、そこは想像していたファンタジー世界でなく忍者の世界?
当然魔法などない世界だったが、まほろは魔法使いになることを諦めず、この世界の忍術を研究し――
「忍者に興味がないし、私は魔女になるんだから!」
――世界観をガン無視して【異端の魔女】が爆誕!
生前の知識を活かし、まほろはこの世界の誰も思いつけない【魔法】を使って魔女として好きに生きていく。忍者たちを蹴散らしているうちに徐々に魔女仲間たちも増えてきて――
魔女として和風世界をエンジョイする新感覚ファンタジー!
異世界転生により固定観念にとらわれない主人公の自由な発想はこの世界に存在しない【魔法】という力の提唱者となり、【魔法】によりもたらされる見たこともない現象の数々、規格外の力で他を圧倒する実力を示し、革新的な人物として活躍をしていく学園ファンタジー作品といった感じでした。
この世界で忍者として生き、研鑽の日々と長年の歴史のなかで受け継がれてきた人々にとって、主人公で【魔女】を自称し確立した評価システムから逸脱したイレギュラーな存在がどれだけ扱いに困るのか。「なんかよくわからないけど、とにかく凄い力を持った頭のおかしい女がいる！」くらいの認識にはなっているけど、なんで強いのかわけがわからない状況。
そんなこんなで学園のなかで距離をとられ爪弾きにされるなかでも、一定の評価軸でもって戦いになれば圧倒的な実力差でねじ伏せ、誰も真似をすることができない未知の力を披露して度肝を抜く。【魔法】という力をもつ【魔女】の存在の広告塔となる活躍ぶりと自由奔放なキャラクターが学園生活をエンジョイする物語で、これから先どんなことを成し遂げてくれるのかというワクワク感とドンドンと無双していく爽快感がある作品でとてもおもしろかったです。
2巻も楽しみにしています。
