働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

神様を決める教室

最初に話しかけてくれた英雄を殺した。同じクラスになったばかりの異能力者を殺した。殺した、殺した、躊躇もせずに。彼らが、不正を犯したから。僕にも、叶えたい願いがあるから。
「それでは、ミコト様。たくさん殺してください。たくさん裁いてください。それが粛正者(あなた)の役割です」
 あらゆる世界の英雄たちを死後に集め、次代の神を決めるための学園。過酷な試験を乗り越えた一人の生徒のみが卒業を許され願いが叶えられる一方、脱落者は世界から完全に消える。異能も持たず英雄でもない元暗殺者・ミコトはクラスメイトに正体を隠したまま違反者を処刑していく。しかし、誰をも救いたいと願う、心優しい聖女・ルシアとの出会いが少年の行動原理を変えてしまう。
「――お前が正しい心を持つ限り、僕はお前を護ってみせる」
 聖女を神の座に導くため、少年の暗躍が始まる!

たった一人の生徒にのみ叶えられる願いを手に入れるため繰り返される様々な過酷な試験。
同じ試験に挑む者同士が知り合い言葉を交わす関係に至っても試験後には脱落者となって世界から消滅をしているかもしれない。【神を決めるための学園】という特異な空間に招かれた少年少女たちが願いを手に入れるための代償が降りかかるたびに、非情な日常が作り出す空気感と強い意志で舞台に上がった主人公たちの覚悟が伝わってきて目が離せない展開の連続でした。

物語が進むにつれて数千人規模で集められた少年少女たちの動向はクラスメイトという形でコミュニティが作られたり、求心力のある生徒が率いる派閥が生まれたり、過酷な試験の裏で定められたルールの違反者を処刑する【粛正者】の存在があったり……。たった一人の生徒のみに与えられる【願いを叶えられる】ことが日を追うごとに複雑な装いとなっていき、一筋縄にはいかない様子とこれから先に待ち受ける過酷な試験をどのようにして乗り越えて行くのか期待と不安が募ってくる展開でした。

もっとも、シンプルに言えば「いや、あの坂石遊作が書いた作品ならおもしろいに違いない!!」と信じていたので安心のクオリティでした。
ぜひとも2巻、3巻と続いて物語がクライマックスに近づいていくにつれてどんな展開をたどっていくのか楽しみです。

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