働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

おれの料理が異世界を救う! ~エルフの奴隷になんてなりません~

おれの料理が異世界を救う! ?エルフの奴隷になんてなりません?<おれの料理が異世界を救う!> (MF文庫J)

《あらすじ》
スゴ腕の料理人である高校生・恭太郎は、ある日、何よりも『食』が尊ばれる異世界“ガストルシェル”に召喚される。しかし、そこは戦争の結果、マヨネーズが『伝説の調味料』扱いされるほど衰退し、かつての料理知識と技術をひた隠すエルフがのさばる歪な『食』の世界だった。自らを召喚した美少女リュミエールたちに『英雄の再来』と期待される恭太郎は、『現代日本の食』を駆使し、不利な状況を覆して料理バトルを華麗に勝ち抜いていく。『奇跡の味です!この料理の虜になってしまいそうです!!わふん』。だけど、その先に待っていたのは、美味い料理を食べないと世界を滅ぼすという邪神竜の復活だった!?本格異世界グルメファンタジー、真打の登場!

『異世界召喚』のオーソドックスな展開を踏まえつつ、スゴ腕の料理人である高校生・恭太郎の前に立ちはだかる料理人としての困難や葛藤が真に迫るものがあって、手に力が入って読み行ってしまいました。
戦争の災禍により料理の技術が衰退した異世界文明のなかで、恭太郎の世界に存在する調味料を再現するための調理過程も数多く描かれていて、純粋に「そうやって作るんだ!」という知識欲が満たされる場面が何度かあって面白かったです。
小さいながらも、自分がこれまで触れることのなかった料理の世界について、調味料から単純な料理のレシピまで調理技術も交えながら垣間見ることができる作品でした。

MF文庫新人賞からの受賞作である『Yの紋章師。』ももちろん面白かったけれど、現在2巻の刊行予定が決まっている『おれの料理が異世界を救う!』もこれからの恭太郎の活躍が楽しみ