働きたくない村人のラノベ日記

ブログ開設2014年5月30日

前略、殺し屋カフェで働くことになりました。

前略、殺し屋カフェで働くことになりました。 (ガガガ文庫)

《あらすじ》
夜の街。見てはいけないものを見てしまった高柳迅太は、そこで意識を失った。目が覚めると女の子たちが話しているのが聞こえてくる。「やっぱり殺すしかないと思うの」「でも死体の処理にもお金がかかりますし…」何やら不穏な会話だ。自分が殺されると分かった迅太は命乞いに手を尽くし、殺し屋を名乗る女の子たちの働く喫茶店のウェイターをすることに。でも、その殺し屋稼業の正体は…。クセだらけの少女たちと普通の少年が、不思議な喫茶店で社会の闇に触れるとき、物語は少しおかしな方向に動き出す。殺し屋喫茶開店です!

裏稼業・殺し屋の可愛い女の子たちが集まる喫茶店
アンダーグラウンドの世界にうっかり足を踏み込んだ高柳迅太が社会の闇を前にしていくなかで、彼の才能の片鱗が徐々に開花していき……。
尖った作品に(個人的に)定評のあるガガガ文庫がまたとんでもない作品を世に送り出したと思って読んでみましたが、殺し屋カフェに足を運ぶ同業者たちが放つ常人とは一線を画した雰囲気が作品を読んだ時のイメージ像をよりダークなものに塗りつぶしてくれて、独特の世界を楽しむことができました。かなり、個性を強調して攻めてくるタイプの作品ですね。それだけに、市場にあまねくラノベのなかでもインパクトがありました。
殺し屋喫茶にしては女子率が高く容姿も整ったキャラクターが多く配置されていたけれど、喫茶店を監督するポジションに四日市を置くことで全体のバランスもちょうどよく感じられました。

ごく平凡な高校生なはずの高柳迅太が殺し屋喫茶でウェイターとして雇われ、殺し屋稼業の一端に触れて画策する様相は、本職の殺し屋たちとの根本的な価値観と認識の齟齬に葛藤し、徐々におかしな方向に研ぎ澄まされていき、波乱の非日常を送る日々でした。そのなかで彼が変貌を遂げ、最後にはなかなかの曲者ぶりを披露してくれてとても面白い作品でした。
可能であれば、この物語の続きを読んでみたいものです。