働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

文句の付けようがないラブコメ 4

文句の付けようがないラブコメ  4 (ダッシュエックス文庫)

《あらすじ》
またしても為された再構築。新たな世界で桐島ユウキに割り振られた役割は、これまで敵だったはずの九十九機関の側に立つこと。しかも彼は、神鳴沢セカイを使役して世界を救う使命を帯びていた。苦痛に満ちた“お務め”を果たすことに疲弊しているセカイは、ユウキに対して冷え切った態度を取るが、ユウキはあくまでも忠実に役割を果たしていく。そうするうちに、縮まるはずのなかったふたりの関係はゆっくりと変化していくのだった。そんな折、とある一夜の出来事が、彼らの距離を急速に近づけていくことになるのだが―

世界を存続させるため、神鳴沢セカイの神の力は絶対に必要である。全世界の平和とセカイ個人の平和を天秤にかけたとき、主人公の桐島ユウキと神鳴沢セカイのラブコメが壮大なスケールで描かれ、タイトルに負けないくらい文句の付けようがないラブコメとしてストーリーが進んでいきます。
これまで辿ってきた1週目、2週目の世界を経験してきただけあって、『二人が最後に迎える逃れられない死』が明確に焼き付けられているので、世界の滅亡が着々と近づいてくるなかで、平和な日常で親交が深まっていくユウキとセカイの甘々なラブコメという二つの局面の急転直下ぶりが凄まじい。
ユウキとセカイの周囲を取り巻くキャラクターたちのポジションも毎回ことなり、二人の運命を変える重大なヒントを握っていそう。それがたとえどんなものであれ、二人の運命がこれまでのような悲劇を迎えることなく、笑って過ごせる幸せな未来をつかめるのなら是非そうなってほしいですね。
最高に文句の付けようがないラブコメでした。