働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

偉大なる大元帥の転身3 行きて、帰りし英雄譚 3

偉大なる大元帥の転身3 行きて、帰りし英雄譚 (ファミ通文庫)

《あらすじ》
創立祭が終わり、ついに待ちに待った長期休暇。この機会に自分を召喚した人物に接触しようと意気込むケータに告げられたのは、成績不良者の退校宣告!そんなケータを救うべく付きっきりの特訓を申し出るライラ。一方『白の腕』にスカウトされたイリスは、学院を離れる決意を固めていた。それぞれの進路に揺れる中、首都・水昌府に集まるケータ達。そこで知らされたのは、想像もしない驚愕の真実、そして彼女の秘められた想いだった―。シリーズ完結!

イラストレーターの“ともぞ”の手で生み出された多数のキャラクターのイラストでもって、魔王軍サイドと人類サイドの両方に多彩なキャラクターを生み出して、両サイドに属する大元帥“ヴェーレス”の綱渡りでハラハラドキドキな日常を描いたこの作品も完結になってしまったかと思うと、いろいろと惜しいものがある。
基本的に人類サイドに属する“ヴェーレス(ケータ・マルミヤ)”の正体に唯一感づいている“ライラ”の葛藤と苦悩が、どんな形で“ケータ”との関係に落としどころを付けるかが楽しみだったけれど、完結にあわせて消化された感が少しだけあったのがいなめないですね。個人的にも好きな作品でお気に入りだっただけに、最終巻なだけに山場を迎えたときの激動が凄かったのもあって、“ライラ”の抱えていた“ケータ”に関する葛藤が薄れたのもあるかも。
それでも、ひとつの結末として最終巻まで走破することができた作品で存分に楽しめてよかったです。