働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

許嫁が出来たと思ったら、その許嫁が学校で有名な『悪役令嬢』だったんだけど、どうすればいい? 4

許嫁が出来たと思ったら、その許嫁が学校で有名な『悪役令嬢』だったんだけど、どうすればいい? 4 (ダッシュエックス文庫DIGITAL)

《あらすじ》
足を怪我してしまい、落ち込む後輩・瑞穂のためにひと肌脱いだ浩之と彩音。
浩之の一声で集まった寄せ集めのバスケチームは、ふさぎ込んだ瑞穂の心を動かせるのか――。
この出来事がきっかけで彩音の新たな一面を知り、より信頼関係が深まった2人。
お互いが、許嫁である関係よりも“大切にしたい人”だと思うようになったその矢先、「その結婚は認めませんわ」―― まさかの刺客が現れた!?
2人が暮らす部屋の隣に引っ越してきたのは、浩之が小さい頃に、とある約束を交わしたという東九条本家の令嬢・明美で――。
2人の関係はいったいどうなる!?
ドキドキハラハラの第4巻!

主人公に好意を持つ幼馴染みの二人、後輩、許嫁による八方塞がりの修羅場の勃発。
トンビに油揚げをさらわれた幼馴染みや後輩にとって許嫁のポジションは目の上のタンコブ状態ですけれど、『昔から付き合いのある幼馴染み/後輩しか知らない主人公との思い出』が恋愛の駆け引きにおいてボディーブローのようにダメージを受けるヒロインというのは良いものです。
浩之と桐生さんが出会った頃は許嫁の関係がしっくりこなくてギクシャクしていた部分があったけれど、いつからか少しずつ将来を視野に入れてお互いに距離が縮まっている様子が見えてきていて、何よりも想い人に甘えてきたりスキンシップを求めてくるまでに感情を表に出すまでの関係に至っている事実が感慨深いです。
『許嫁』における、主人公とヒロインの関係が形から入って、後に感情が追い付いていく恋愛の形というのも、日常生活のいろんな所から二人の間で取り交わされるコミュニケーションの姿の変化から感情の機微を感じ取れますし、『許嫁』という事実が二人の未来への担保にも繋がっていて一般的な恋愛ではたどることのできないシチュエーションを楽しむことができるので、ラブコメと相性がいいことを改めて感じさせられました。

順風満帆に感じていた許嫁との同居生活に陰りが生じた本家からの刺客・明美の立ち回りで二人の関係がどうなるのか。続きが楽しみです。

bookwalker.jp