第20回電撃小説大賞<電撃文庫MAGAZINE賞>受賞作
小学生たちが巻き起こす痛快ストーリー!
内容紹介
テツのクラスでは、毎日一つだけ給食のデザートが余る。それはクラスのボスでいじめっ子のダイキが独占していた。
ある日テツは、密かにダイキからデザートを奪い取ろうと計画する。それも、自分の仕業だとはバレないように――。
表題作の『給食争奪戦』をはじめ、クラス内のいじめに立ち向かう『消しゴムバトル』、万引きを繰り返す男子4人の『万引き競争』など、
電撃文庫MAGAZINEに掲載された短編に加え、書き下ろし2編を収録。大人が知らない、小学生たちのスリリングで熱い日常がここに!
感想
元々が短編として書かれていただけあってスッキリした終わりかたでした。
目当ての給食を獲得するための工作一つ一つがシンプルで丁寧。先生公認の早食いの一騎討ちもバトル漫画のように熱い展開で面白かったです。
その後消しゴムバトル、万引き戦争などの話があり、やがて高校生になったキャラたちが登場。
小学生のころと比べて「こいつ変わりすぎだろww」てなりました。
ダイキのようなクズでも成長すればまともな人間になるんだなぁ。まあドラえもんのジャイアンだって大人になれば正義感の強い熱い男になってたし。いじめっこはみんなこういう末路なのかねww
最後に、細かいネタがあとの話で活かされ「あ~この行動はそういう意味だったのか」と上手くひとつの作品に仕上がっていたなと感じました。最後の一行できれいなオチでしめていたので読み終わりがスッキリします。
高校の学園祭のまで時間が経過するのは予想外でしたね。小学校内の話だけが展開されていくと思って買いましたww
口絵を見たときから思ってたことだけど、イラストの存在感と必要性が薄い。あれだけぽんぽんと新キャラが出てきたら、読み終わっても『この人は誰?』と言われても答えらんない。挿絵なしでもいいと思えるくらいでした。