働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

異世界迷宮の最深部を目指そう 4

異世界迷宮の最深部を目指そう 4 (オーバーラップ文庫)
―戦いは終わった。少年は休息を経たのち、命の恩人であるパリンクロンの協力によって、冒険者ギルド『エピックシーカー』のギルドマスターとなる。妹のマリア、竜人のスノウと共に平和な時間を過ごしていく、足りないものは何もない幸せな日々―。だがそんなある日、少年は仲間だと名乗る二人の少女、ラスティアラとディアに出会う。「初めまして、僕はアイカワ・カナミです」運命の新章を切り開く異世界迷宮ファンタジー、第四弾!
このweb小説がすごい! 13位異世界迷宮の最深部を目指そう




異世界迷宮の最深部を目指す試練を終えたアイカワ・カナミの新たな人生のスタート。記憶を改竄されて妹(?)のマリアと竜人のスノウと共に平和な日常を過ごしていく。かつてのカナミの前に立ちはだかった試練の出来事やマリアの身に起こった惨劇の記憶を消滅させて安穏とした平和な世界に身を置くのか、それとも記憶を取り戻すための一歩を踏み出すのかの二択を突き付けるのが今回の試練といったところなのかな。なんせ400ページ近くに及ぶ大ボリュームで『今回の試練は○○だ!』みたいな明確な提示があるわけでもないので、自分でも間違った解釈をしている可能性があるかもと思えてくるんですよね
ただ、もしもこれが本当に迷宮の試練であるならば、身内の外堀から固めていってお前が今のままでい続けるのならスノウの涙を止めることができるんだぜ、という攻め方がとてつもなくえぐいことが言える。
今の安定した生活をとるのか過酷な道に再び戻るか。それでいて記憶を無くしていると来たら、これはもうカナミの人間性を試すための試練なんじゃないか?
新章に突入して再開を果たしたラスティアラたちがカナミに語りかけるも、記憶を改竄されたカナミには届くこともなく一方的なものになったときのもどかしさは二人の現状を知っているだけあってつらいものがあるので、早く以前のような関係性に戻ってほしいものですね。