《あらすじ》
独立校の授業で孤島生活をすることになった非リア少年遙真は、島の裏側に隠されたリゾートでイチャるリア充を発見する。同じく島流しにされた姫奈たちと奴等を爆破しようとしたら、「あなたには罰として、立派なリア充になってもらいます!」と居合わせた究極のリア充・国続聖愛の特訓宣言が!?対する姫奈も「遙真は誇り高き独身貴族よ!」と反発し、遙真争奪戦争が開戦!水着でデート勝負、テントでW添い寝(もうリア充じゃね?)と張り合う二人を尻目に―「あの男…。アンズが奪っちゃえばいいんだ♪」謎の黒髪美少女の影まで迫ってきて―。この夏、ビーチに爆炎と恋の大波が巻き起こる!
リア充への怒りを糧にする独身術とリア充の愛を糧にする愛気道が衝突する異能力学園ラブコメ。
しかし……、アンチリア充を喧伝する主人公の遥真と“喪中の獅子”のメンバーのひとりである姫奈の二人の関係が「リア充にしか見えない!?」のは言わずもがな。これがよくある『ミイラ取りがミイラになる』というやつですかね。
遥真の童貞×非モテ×変態の三拍子でなおかつ“独立校の生徒”であることが社会的に負のレッテルになっていて排他的な扱いを受ける世界なだけに、遥真の生きる日常がとんでもなく絶望的。そもそも独立校の授業カリキュラムが既にぶっ壊れていて、修学旅行が孤島でテントとごくわずかな食料とナイフを渡されてサバイバル生活(帰宅は各自自力でとのこと)
人生がハードモードな世界で生きる遥真たちの日常。これくらい極端に振り切った世界観になると至る所に独特な社会の歪が生じていて、馬鹿ラノベとして思いっきり楽しめる。
それでいて、遥真たち“喪中の獅子”の目標である《性遺物の回収》という長期的なシリーズ化も視野に入る物語の結末に向けたレールが用意されている。独立校の姫奈をはじめ、告際連合の議長である聖愛(リア充感が漂う字面な名前ですね)や新キャラクターのチュー央高校生徒会長の茅ケ崎杏など、バラエティーが豊富なヒロインポジションも多数登場していて、どれもメインヒロインで立ち回れるくらい良いキャラクターでした。まあ、王道としては最初期のヒロインである姫奈が本命なんだろうけど……。
シリーズも軌道にのってもしもチャンスがあるのなら、3人のヒロインと結ばれたときのifルートを読んでみたいです。
- 作者: 浅岡旭,アマガイタロー
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/03/20
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログを見る
- 作者: 浅岡旭,アマガイタロー
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/11/17
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログを見る