働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

ゴブリンスレイヤー8

ゴブリンスレイヤー8 (GA文庫)

《あらすじ》
辺境の街のギルドにやってきた至高神の大司教―剣の乙女は、ゴブリンスレイヤーたち一党に王都までの護衛を依頼する。街道には、狼に乗ったゴブリンが群れているという。一方、王都では霊峰に天より火石が落ちてきたことで、災厄の兆しが囁かれていた…。一党が訪れた時に起きる事件は、“宿命”か“偶然”か。その行方は、最も深き迷宮、最果ての深淵、死の迷宮へと連なってゆく―。「もし四階より下へ行くのなら…帰っては来れませんから」蝸牛くも×神奈月昇が贈るダークファンタジー第8弾!

ちょうどゴブリンスレイヤーのアニメが放送されている時期ですが、初心者冒険者や非力な人々が無残にも嬲り殺されていく容赦のない演出はなかなかにグロテスクでしたね。巷で語り継がれる英雄たちの功績に憧れる冒険者が、ゴブリンに対する慢心から亡くなっていく姿は命の儚さや常に死と隣り合わせの稼業だという事実を改めて痛感させられます。
身体能力に劣る魔法使いや神官などの公営職は呪文が唱えられる余裕もなければゴブリンの多党の攻撃を阻むすべもなく、前衛職もまた然り。ゴブリンスレイヤーたちの戦いぶりは、相互に短所をカバーしあって長所を最大限に活かす万全を期した攻略方法で、『ただ、ゴブリンを討伐するだけ』で要約できる物語ではあるけれどとても多彩な展開に富んでいるので読んでいて全く中だるみしないです。さらには冒険者稼業のダンジョン攻略も未踏の地に踏み込むほど予想もつかないイレギュラーなケースに遭遇したりなど、一筋縄では終わらせない急展開がゴブリンスレイヤーたちを予期せぬ窮地に陥れたり、今回もかなりハラハラさせられました。

ゴブリンスレイヤーの中でも仲間たちとの冒険を続けるうちに徐々に冒険に関する心境の変化のようなものが芽生え始めてきていて、ささやかな成長を実感もでき大変すばらしい内容でした。
これからのアニメの放送も楽しみにしていきたいと思います。