本編に影響の無い範囲でグレンたち主要キャラを絡ませたほのぼのしたエピソードやサブキャラクターを再登場させた毎度おなじみの短編集でした。
システィーナ、ルミア、イヴなどのヒロインにスポットを当てたエピソードはグレンに対するあふれる想いが行動にあらわれる甘々なラブコメ感満載の日常が多くてキャラクターの魅力を改めて実感できました。
ルミアの母親のはからいでシスティーナ、セリカを遠ざけルミアとグレンを二人っきりにして新婚生活のようなラブコメ展開を描いた日々は、ひたすらに尽くしてあげるルミアを嫁にした際の未来が凝縮されていてキャラクターを楽しむうえでは最高でした。
システィーナが趣味で執筆している小説を新人賞に投稿して奮闘する姿は魔術に関して天才的な才能を有する彼女に強烈なギャップが感じられて良かったし、作中作の圧倒的低評価の評価シートに記載された総評のボロクソ度合いが的を射すぎていてツボりましたね。
ロクでなし魔術講師シリーズのキャラクターたちが積み上げてきた個性が短編集で余すことなく発揮されていてファンを楽しませてくれるので、これまでに数多くの短編集が刊行されてきたけれどどれも最高に面白いです。