《あらすじ》
「この帝位争奪戦を終わらせます」
兄皇子達の失点を好機と捉え、一気に勝負を仕掛ける帝国皇女ロウェルミナ。
しかし兄皇子の陣営には帝国士官学校時代の友人、グレンとストラングの姿があり、
彼らもまた起死回生に打って出ようと試みる。
かくして政略と戦略が入り乱れ、各陣営が削り合う中、それに呼応してレベティア教と
東レベティア教も動き出し、更にはウェインも舞台に介入すべく帝国へと踏み入ることで、
いよいよ大陸東部の混迷は頂点を迎える。
ただ一つの至高の座に就くのは、果たして誰になるのか。吹き荒れる戦乱の嵐。
大陸の歴史を左右する転換点となる第十一弾!
「天才王子の赤字国家再生術～そうだ、売国しよう～」特設サイト｜GA文庫
このライトノベルがすごい! 2019 文庫新作ランキング4位
なるほど、やはりこのラノで上位にランクインした作品の面白さと人気は伊達じゃないですね。
2022年1月よりアニメの放送も開始する長期シリーズ作品ですけれど、戦記物としては対局が段階的かつシンプルに進行するので読みやすく、ウェインを筆頭とする戦いの行く末を担う登場人物たちのウィットに富んだ軽快なやり取りが何よりも素晴らしくて、戦争中とは思えないくらいに和やかな空気感が良いです。
それらを合わせて、戦局の優劣はスパッと切りかわってスピーディーに展開が進むわりには、戦局の行く末を決める重要な局面はしっかりと掘り下げていく。
物語の展開の緩急が効いていてとても魅力的な作品なので是非とも読んでいただきたいです。
