《あらすじ》
JKとの子育ては、慌ただしいけど尊い日常
昏本響汰は、3歳の妹が大好きなシスコン高校生。両親が共働きで家事育児もこなす。暁山澄は容姿端麗、頭脳明晰な孤高の少女。その存在感で何人たりとも寄せ付けない。ある日妹の入園式に参列した響汰は、頬を紅潮させ、カメラマンばりにシャッターを切る澄の姿を発見する。「郁、なんて愛らしいの……」彼女も、超ブラコンなお姉ちゃんだったのだ！ お互い妹・弟の世話をしていることを知り、徐々に仲が深まっていく。料理、幼稚園の送り迎え、休日デート。そう、まさに二人の関係は“ママ友”だったーー。子育てラブコメ堂々開幕！
“自分の家族こそが世界一かわいい！！”
超絶シスコンな男子高校生・昏本響汰と超絶ブラコン・暁山澄。
幼稚園の送り迎えをきっかけに全く関わりのなかった二人が出会い、妹（弟）を挟んだ交流をとおして少しずつ仲が深まっていき、お互いの家庭環境を知る間柄にいたる。
ごく普通の高校生として過ごす年相応の日常、高校生にして子育てを続ける不相応な日常のギャップがあって、かなり新鮮味のある青春ラブコメ作品となっていて非常におもしろかったです。
子育てに追われる毎日。大事な妹（弟）のためなら苦にならない反面、子育てのために高校生としての日常が犠牲になる危うさ。
家庭の都合で他のクラスメイトと違う生活を強いられる姿が子育てラブコメという物語に落とし込まれているところがとても良かったと思います。
あと、この物語の展開に大きくかかわってくる響汰の妹と澄の弟ですが、肉体的にも精神的にも子どもだとイメージさせる３歳児らしさというものを物語をとおして感じられる場面が多々ありました。個人的には【子ども】が物語の主役になるような作品はめずらしかったので、そういった細かなところでも新鮮な部分があってとても興味深く楽しめる作品でした。子どもっていいですね。
