働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

弥生ちゃんは秘密を隠せない3

《あらすじ》
僕らは進む。互いの秘密を抱え合って。

サイコメトリーのことを弥生ちゃんに打ち明けた皐月。
だがその告白は、弥生ちゃんとこれまで築き上げてきた関係にヒビを入れるには十分すぎるものだった。

ピアノの練習を通じて進展しそうだった二人の関係は、幻のように薄れてしまう。
それでも弥生ちゃんが決意した合唱コンクールでのピアノ演奏の日は迫りくる。
皐月の想い、弥生ちゃんの気持ち。
動き始めてしまった恋の歯車は、時を戻すことだけはしてくれない。

果たして二人は、互いが互いに隠してきた秘密を乗り越え、この二人だけの、大切な日々を取り戻すことができるのか。

深瀬皐月の持つサイコメトリーの秘密、木之下弥生が家族と共にエージェントとして仕事をこなしている秘密。
お互いに隠してきた秘密を打ち明けることで心の奥底に燻ぶる隔たりを取り除き、好きな相手ともっともっと距離を縮めなければいけない。
好きな相手だからこそ秘密を打ち明けるリスクを背負ってでも、嘘偽りのない本当の自分を知ってもらいたい。
深瀬皐月と木之下弥生。お互いに好意を抱いている相手だからこそ、真剣に向き合ってこの問題に向き合う必要がある。そんな二人の好意の表れが、悩みながらも言葉にして相手に伝える姿から感じ取れて、とっても心温まる恋愛劇が描かれていて良かったです。
弥生の合唱コンクールで披露するピアノ演奏にまつわるエピソードに関しては、まあ若気の至りということで。多くの観衆がいる大舞台で見せた皐月と弥生の光景はまさに“青春”といった感じで良かったです。翌日には、学校中で噂されるレベルの有名人になっていたところが最高に草でした。

個人的にとても気に入っていた作品でしたので、無事に3巻完結というエンディングまで読むことができて感無量です。
機会があれば、次回作も読んでみたいです。

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