働きたくない村人のラノベ日記

ブログ開設2014年5月30日

あまのじゃくな氷室さん4 好感度100%から始める毒舌女子の落としかた

あまのじゃくな氷室さん4 好感度100%から始める毒舌女子の落としかた (MF文庫J)

《あらすじ》
両想いは結ばれても長続きしないという『恋来祭り』の裏ジンクスを回避した愛斗に、涼葉は次のステップへ進むべくその小さな勇気を振り絞って、恋人関係を約束する「恋約者」のテストを提案した。そして「私からも田島君に何かしてあげたいな」と、愛斗のためにツンデレ大作戦の決行する!?一方、そうして涼葉が奮起する裏では、愛斗と雅がクラスの方で間近に迫った学園祭の模擬店準備を進めていた。そこへなんと運命を司るという女神・ランラが登場し―衝撃の事実が判明する。ナンナのせいで運命がねじ曲がったけど、実は雅が愛斗と結ばれるはずの運命の相手だった!?MF文庫Jが贈る、捻れ系青春ラブコメ第4弾!
両想いの相手vs運命の相手――愛斗と距離を縮められるのはどっち!?

まず始めに、先日発売されたこのライトノベルがすごいでランクインを果たした人気の学園ラブコメ(らしい)です。
最後まで投票するか悩んだ末、他の作品を選んでしまったことをとても後悔しています。同時に、新人賞受賞作品がデビューからここまでの功績を残していることに感動もしています。
このラノを交えた感想は以上になります。

シリーズ第4巻の内容に関しては、これまで氷室×田島の学園ラブコメが最前線だったのが一転、新たな女神の登場で砂城×田島が結ばれる運命ルートが誕生したことにより、死ぬほど悶え苦しむはめになりました。まさか女神の介入がなければ氷室の好意が田島に伝わることはなく、砂城と交際に発展して結婚し3人の子供に恵まれる未来が正規ルートだったなんて……。ラブコメ信者からしたら、あまのじゃくな氷室の想いが伝わって田島と結ばれることを心待ちにしていたはずなのに、勝算の薄い横恋慕にあえて挑む健気な砂城が正妻だと知らされて、メインヒロインがわからなくなりました。
誰かを選ぶことは誰かを選ばないということ。そして、その選ばれなかったヒロインの行く末を憂いてしまうと、砂城と氷室が田島と時間を共有する何気ない日常の光景に切なさを感じてしまいます。
物語としての結末が純粋に楽しみな作品でもありますので、今後の展開が非常に気になります。個人的にイチオシの学園ラブコメですのでおすすめです。

イラストレーターのうなさかさん。素晴らしいイラストをありがとうございました。個人的にはモノクロのラストのカットが一番印象的なイラストでした。表紙のカラーイラストは氷室と砂城のダブルヒロインでどっちも最高に可愛かったです。

精霊幻想記 12.戦場の交響曲

精霊幻想記 12.戦場の交響曲 (HJ文庫)

《あらすじ》
シャルル=アルボー率いるベルトラム王国騎士団からの追っ手がかかるクリスティーナ王女一行を、ロダニアまで護衛することになったリオ。一騎当千の力を持つサラたちの協力もあり、一行は順調に追跡者たちから距離を稼いでいく。そんな中、クリスティーナは過去の自分を振り返りながら、正体を隠すリオに対して煮ることも出来ず、密かに胸を痛めていた。一方、リオたちをシャルルとは別経由で追うレイスは手駒を動かしながら、確実に包囲網を敷くべく謀略を巡らせていく―。

幼少期のリオとベルトラム王国第一王女・クリスティーナ、第二王女・フローラが出会うきっかけとなった騒動が、一騎当千の力を持つリオとの関係性を大きく揺さぶる事態に発展することになろうとは……。1巻での出来事がつい最近のように思えるくらいに各キャラクターたちとのエピソードが濃密な物語なので、過去の出来事として作中で語られていてもすぐさま記憶が呼び起こされました。個人的に思い入れの深い作品ということもあるけれど、素晴らしい作品はとても記憶に残りやすいんですよね。

さて、徐々に大所帯と化しているリオたち一行ですけれど、ハルトの正体がリオであり幼少期をスラム街で暮らしていた頃の一連の出来事を認識の有無もキャラクターごとに細分化され始めてきましたね。クリスティーナは薄々感づいているけれど罪悪感からあえて追求しないスタンスを貫いている様子でした。この辺の禍根も、今後の物語でどう変わっていくのか非常に楽しみで気になってきます。
美少女ヒロインの幸福追求権の思想は自由なので、円満解決に向かう展開が希望です。

いでおろーぐ!7

いでおろーぐ!7 (電撃文庫)

《あらすじ》
「領家さんには生徒会長選に出馬していただきたいのです」「私はそういう人の前に立って話したりするのは…」生徒会長・宮前の薦めにより、気乗りしないながらも次期生徒会長選挙に立候補した領家。宮前の後ろ盾もあり、当選はほとんど確実に思われたが―。「驚きましたわ。あなたが…立候補なさるなんて」生徒会内部からの伏兵、庶務の佐知川による数々の妨害工作の結果、選挙戦は波乱の展開に。そんな混乱の中、大性欲賛会の過激派により高砂が拉致されてしまい―!?リア充爆発アンチラブコメ、最終巻!

次期生徒会長選挙を境に始まった大性欲賛会の反撃。拉致された先から帰還してきた反恋愛主義者がリア充に変貌されていく光景。これまでの闘争の日々が生ぬるく感じるほどの怪奇現象と過激派による地下都市での洗脳教育の全貌が末恐ろしく感じられる光景でした。
どれだけ凄いかと言えば、リア充アンチの高砂氏が地下都市での充実した学園ラブコメにどっぷりつかって、反恋愛運動に対する気概もなくなり現実逃避に走って恋愛脳に侵されるレベル。人間が人間に洗脳教育されていく過程が鮮明に描かれていて、学園ラブコメとしてくくるには過激な思想が多分に含まれている気がします。

高砂が地下都市に拉致されている裏側で残された領家は同志の制止を振り切って冷静さを失い暴走の限りを尽くしたそうですが、高砂が現場にいなかったために詳細は不明。もっとも、反恋愛主義を掲げる信頼の厚い二人が、人目を避けてイチャついている現場を幾たびも見せつけられた読者からしたら想像に難くないです。そんな二人が行く行くは『いでおろーぐ 6』のような甘々なラブコメ生活を送ることに……。

異色を放つラブコメ作品としてデビュー当時から読んできましたが、とうとう最終巻を迎えたとなりとても残念です。もっと読んでいたかったです。
次回作が発売されるのを楽しみにしたいと思います。

非オタの彼女が俺の持ってるエロゲに興味津々なんだが…… 9

非オタの彼女が俺の持ってるエロゲに興味津々なんだが…… 9 (ファンタジア文庫)

《あらすじ》
ついに萌香が留学から復帰!甘える萌香とイチャラブ再会で順風満帆…と思いきや、俺の初恋相手でエロゲ声優の未来が萌香に宣戦布告で、修羅場なスクールデイズに突入!?高校最大行事・修学旅行が2人のラブアピール勝負の場となり…「背中にオイル塗ってくれる?」(これで優等生は怯むはず)「一真くん、私は『胸』の方にお願い」(…な、なんですと!?)未来の想像を絶する萌香の暴走エロゲ脳でハプニングが続出!南の島で定番の水着イベントから、夜は女子部屋にこっそり侵入、さらに瑠璃も巻き込んでの脱衣麻雀まで!?萌香の愛が、一生忘れられない修学旅行イベントを発生させる!

水崎萌香の父親にまつわる秘密が徐々に明らかになり、これまでのシリーズで散りばめられていた伏線がいよいよ回収される時が近づいてきた!
萌香の母親は何度か登場してきたことはあり、朧げな記憶ではありますが冬のペンションでの一件の時期もしくは部長の実家騒動のあたりに今回のイベントの伏線があったような……。萌香の母親のエロゲーに関するリアクションが印象的なのは覚えているのですが、もうだいぶ昔の出来ことなので確信が持てない。
順風満帆で相思相愛。好意が行き違うことはまず起こりえないベストカップルの学園ラブコメを全く別の観点から展開させていく流れは、長期化している作品にこそ許された特権だと思います。単純に続巻をひとつひとつ楽しんでいくだけではなく、じっくり時間をかけて回収した伏線が日の目を見たときに衝撃的な展開を与えてくれるので感無量です。そして同じく、新人賞デビュー作がここまで長きにわたり生き永らえてきたことにも感謝感謝。

一真の初恋の相手でエロゲーを教えてくれた幼馴染みの未来と一真の正妻であり一年の長距離恋愛を経て再会を果たした萌香。この二人が修学旅行という舞台でお互いの意地とプライドをかけ一真を奪い合うキャットファイトも二転三転しており、杓子定規にいかない人間の感情の機微が印象的な内容でした。
一真「俺には彼女がいるから、未来とは付き合えない」という揺ぎ無い気持ちを容赦なくぶつければこんな修羅場イベントにならずにスマートに収まったものを……。そんな残酷な仕打ちをできないのも学園ラブコメの良さとしてとらえればいいんですかね(投げやり)

14歳とイラストレーター6

14歳とイラストレーター6 (MF文庫J)

《あらすじ》
14歳がイラストレーターになるには!?「家族は賛成してくれてる?友達に笑われない?才能ある?」イラストレーターを目指すことにした乃ノ香は、実力者である京橋彩華に指導を願い出る。ところが、すでに彼女は別の弟子を教えていた!?美人で歌えて絵も描ける女子高生―海老名水織が乃ノ香の前に立ちはだかる!?アニメ化企画が動き出し、悠斗は関係者たちと打合せしたり、膨大な依頼をされたり、マリィの服を脱がせたり!?そんな彼に対するナスの気持チ少ケ糧ウ…希望と現実、そして欲望に振り回される、イラストレーターのガチな日常を大公開な、第6弾!

14歳の中学生がイラストレーターを目指すことになり、高校・大学の進学先の候補について検討したり、夢を見る少女にイラストレーター稼業を続けていくための苦難をソフトな表現でストレートに投げかけるシーンが多々あり、イラストレーターのガチな日常を描く本作品らしさがあって最高でした。
乃ノ香の年齢を鑑みて将来への幅広い選択肢があり才能がひしめき合うクリエイター業界に足を踏み込むには、根底にあるクリエイターとしての技量もまだ未知数。伝手で最前線で活躍するプロのイラストレーターである京橋彩華の指導のもとで絵について学び始め乃ノ香の指導の成果を目の当たりにして驚きを得るシーンもあったが、乃ノ香に対して具体的に言及しているシーンはなかったので今後の成長に期待が持てる有望株です。

乃ノ香のクラスメイト男子の恋愛事情に関しては何も進展なし。いきり系男子オタクが告白以前に爆死する未来しか見えないのは笑えます。
そのうち、乃ノ香の校外での活動に大きな影響を及ぼすであろうことは明白だけれど、彼にはそれまでかませ犬に徹してもらいます。

他にもナスキュウさんがユウトの自宅を間借りしたことで、たまたま目撃した1枚のイラストをきっかけに彼女のクリエイター人生に影響を及ぼしそうな予兆が見えてきたり、今後の展開も非常に気になってくる作品でした。

このライトノベルがすごい2019を読みました

三角の距離は限りないゼロ (電撃文庫)
ひげを剃る。そして女子高生を拾う。 (角川スニーカー文庫)
『ひげを剃る。そして女子高生を拾う』『三角の距離は限りないゼロ』が注目されていて嬉しかったです。

一方、他の投票した作品はランキングに載りませんでしたが『六人の赤ずきんは今夜食べられる(p125)』『15歳でも俺の嫁! 交際0日結婚から始める書店戦争(p159)』『オミサワさんは次元がちがう(p163)』に紹介コメントがあったのを確認(あれ、ライターに見覚えが……)
1年の刊行点数がどれだけかは知らないけど、推薦したライトノベルがピックアップされているだけでもやり遂げた感があります。
来年に備えて、ドンドン新作の開拓に励んでいきたいと思います。

murabito1104.hatenablog.jp

ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン2

ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン2 (GA文庫)

《あらすじ》
「ゴブリンか?」「残念ながら、不幸にして、幸いなことに、まさしくその通り!」ゴブリンスレイヤーと呼ばれはじめた青年は、ゴブリンの群を皆殺しにした時に、不思議な灯の輝く指輪を見つける。その鑑定に紹介されたのが街外れに住む偏屈な魔術師―孤電の術士だった。彼女はギルドから依頼されている怪物辞典の改稿の仕事の手伝いをゴブリンスレイヤーに頼む。その担当する項目は―、「ゴブリンについてか」孤電の術士とともにゴブリンのことを調査するゴブリンスレイヤーは世界の果て―暗黒の塔へと辿り着く…。蝸牛くも×足立慎吾が贈る外伝「イヤーワン」第2弾!

これは、ゴブリンスレイヤーが本編で登場する見習い神官たちに出会う前の物語である。

彼が冒険者たちの間で“ゴブリンスレイヤー”と称され始めた頃。ゴブリンの生態や殺し方に試行錯誤を繰り返し、やがては銀等級の冒険者に上り詰める。ただ、ひたすらにゴブリンを狩り続けることが周囲にどれだけ奇異の目に晒されるのか。ギルドの受付嬢や牛飼い娘たちの慮っての心境も通して改めてゴブリンスレイヤーの軌跡を読むと、彼がいかにして本編に至るまで洗練されていき、現在のような人間関係を構築したのかがうかがえます。
もっとも、本編でもゴブリン狩り外伝でも変わらずゴブリン狩り。エルフの言う冒険者らしい冒険なんてものはほとんどなく、今も昔も変わらない行動原理なのは全くぶれがなかったです。

他にも、槍使いと魔法使いのパーティーについて。この二人の組み合わせが生まれたシーンも外伝2巻で描かれていました。
なるほど、近接戦闘に特化した槍使いは専門外の魔術に対してその道に通じた冒険者とパーティーを組むことで解決にいたったわけですか。
初心者冒険者たちがゴブリンにあっけなく殺されるくらい人間の命はひょんなことがきっかけで失われる世界。血気盛んな槍使いが堅実な歩みを見せるシーンと魔法使いとの出会いのきっかけがこのような形だったとは。

本編では語られないゴブリンスレイヤーたちの意外な過去が楽しめる外伝でした。次回、本編のほうもとても楽しみです。