《あらすじ》
“you”の一番弟子&因縁の下級生――後輩指導で前途多難な冬休み編!試練のクリスマスイヴから一夜明け、悠宇が感傷に浸っていた冬休みの朝。不意に夏目家のチャイムが鳴った。
「住み込みで修業に来ました!!」
十一月の文化祭で出会った、自称“you”の一番弟子な中学生・城山芽依(しろやま めい)が押し掛け修業にやって来て!?
さらに姉孝行としてコンビニの手伝いをすることになった悠宇は、短期バイトの新人教育を命じられるが……。
「米良鎌子(めら かまこ)です。よろしくお願いしま――……んがっ!?」
七月の高校、あの自販機の前で遭遇した因縁の下級生が現れて!!!?
後輩二人と過ごす、多難な冬休み編!
男女の友情は成立する？
恋人同士になったはずの悠宇と日葵の関係に歪みが生じ、やがて別れるに至る。
高校生ながらにして将来のクリエイターとしての活動を視野に邁進する悠宇とそれを支える立場にいた日葵。パートナーのような関係だった二人がさらに恋人として結ばれたことで、『仕事』と『恋愛』の両立が求められて価値観の違いをすり合わせることができず……。
恋愛におけるお互いの根本的な要素がかみ合わないこと。そんな二人の別れる繋がる未来を予測・分析・諭すことができる第三者視点のキャラクターの立ち回りがこれまで見受けられてましたけど、あらためて『何が原因で二人が別れたか』を丁寧に解説されて振り返ってみると、とても腑に落ちてかつ核心に触れるような内容で重みを感じました。青春を謳歌する悠宇と日葵、それを観察する周囲の強烈なキャラクターの配置が二人の恋路と深層心理の部分を一から十まで解説してくれるので、後付けだとしても読み応えのある内容でした。
シリーズ８刊も素晴らしい１冊でした。次の新刊も楽しみです。
