働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

精霊幻想記 2.精霊の祝福

精霊幻想記 2.精霊の祝福 (HJ文庫)

《あらすじ》
ベルトラム王国を出奔し、両親の故郷である東の地を目指して一人旅をするリオ。その道中、彼は貴族が差し向けてきた暗殺者である狐獣人の奴隷少女ラティーファと戦闘し、これを返り討ちにする。さらにリオは、ラティーファを縛る隷属魔術を解呪するのだが―自由の身になった彼女はひとりぼっちは嫌だと主張し、リオの旅への同行を申し出て!?

1巻に引き続いて2巻も最高に面白かった!! 旅の途中で訪れた街や人々とのやりとり、リオの身に宿った力の秘密、元奴隷の狐獣人・ラティーファとの旅、全部が全部面白くて新刊の発売から真っ先に読みたくてたまらなかったシリーズ。そして3巻の刊行もすでに決定していること、2巻のラストでリオと同じく現実世界から転移してきた人間との重大な邂逅が果たせそうな予告がしてあって、先が気になってしかたがないです!!
スラム街育ちのリオを取り巻く権力者たちの悪意から逃れるべくベルトラム王国を旅だってからの大冒険。これまでのドン底のような暮らしから一変して、リオ本人の活躍に対する正当な評価とそれに付随する待遇と多くの人々から称賛される姿が眩しい。狐獣人の少女ラティーファとの出会いがきっかけで訪れた街が、リオ自身にも大きな転機をもたらすことになったりなど、この先のリオの旅がどうなるのか楽しみになってくる内容が盛りだくさんでした。

それにしてもリオが訪れた街の人々との初体面と、彼がこの旅の目的地へとさらに歩みを進めるべく街の人々に別れを告げるまでのリオへの対応の違いが、彼がいかにすごい人間なのかが身をもって体現していましたね。もともと容姿に関しては、旅先で出会った見ず知らずの女性からの感触もおおむね好評で、わりとイケメンの部類に入る少年なのはわかってたけれど、この街でリオが意図せずハーレムを形成していく姿はあれですね、街の男連中から殺意を向けられるのもわかる気がする。

web小説からの書籍化作品って、メインストーリーにそれほど関係のない日常シーンなんかもふんだんに盛り込まれていて、キャラクターどうしの楽しそうなやりとりがかなり多いんですよね。そういうにを見せられると、狐獣人のラティーファには癒されるし、街で出会ったヒロインたちもそろってかわいく見えてくるし、いやもうほんと最高でした。

イラストを担当しているRivさんの描くキャラクターのレパートリーの多さもそうだけど、どのキャラクターもみんなすごく可愛かったです。
3巻は2016年春発売予定とのことなので、それまで内容を忘れないようにして楽しみに待っていたいと思います!