働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

無欲の聖女 1

無欲の聖女 1 (ヒーロー文庫)

《あらすじ》
孤児のレオは筋金入りの守銭奴。ある日、路上に何かを描いていた美少女の頭上に屋根の重石が降りかかろうとしているのを見つけ、その少女を救う。しかしその結果、少女の描いていた魔法陣に足を踏み入れ、二人の体が入れ替わってしまう。少女は貴族社会を追われた侯爵令嬢の娘・レーナ。貴族の集う学院に招集されてしまうのが嫌で魔術を使って逃亡を試みていたが、それを邪魔したレオは魔術を掛けられ、片言でしか会話できなくなってしまう。腹を立てるレオだが報奨の金貨につられて学校に行くことに。二人は契約を交わし、それぞれ学院生活と孤児院生活を送るのだが―。
侯爵令嬢と孤児院育ちの守銭奴が入れ替わった! ? 後に国中から称えられる「少女」の勘違いにまみれた物語。

孤児のレオと侯爵家令嬢の娘レーナの人格が入れ替わることで織りなす波乱万丈な日々が二人の視点で並行して進行されるので、入れ替わった二人の住んでる世界がガラリと一変するので飽きることなく楽しむことができますた。
お互いに慣れないながらも自分の置かれた環境で、周囲の人間に疑われることなく日常に溶け込むための画策や苦悩・トラブルがコミカルに書かれていて面白かったです。
ただ、レオにかけられた魔術の効果によって片言でしか会話ができない……、この縛りが生み出す“片言の会話→上手い具合で相手方の誤解を生み出す”展開に固まっている部分があって、レオ視点に少し物足りなさを感じる。