働きたくない村人のラノベ日記

ブログ開設2014年5月30日

不登校の幼馴染が学校に行く条件は、毎日俺とキスすることだった

不登校の幼馴染が学校に行く条件は、毎日俺とキスすることだった (富士見ファンタジア文庫)

《あらすじ》
高二の宏樹の日課は不登校の幼馴染ユキの家に毎日通うこと。何度呼びかけても部屋から出てこない彼女に宏樹は最後の手段を使う――。
「何か俺にできることない? 何でもするから」
「……それなら、毎日私とキスして。そしたら学校に行く」
彼女の真意が分からぬまま、ユキの部屋で、屋上で、放課後の教室で。誰にも見つからないように何度もキスをした。
「初めてだから……上手くできないかも」
「下手くそなキスでごめんね、もっと上手くなるから」
「……続き、していい?」
俺たちは付き合ってない。なのに、どうして俺とキスするの? キミの本当の望みは? これはキスから始まるラブコメディ。

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一度は告白した相手だけど、彼女には親の決めた許嫁がいて決して立ち入ることのできない。
けれども、ある日から不登校になった彼女が再び学校へ通う条件として提案されたのは『毎日キスをすること』だった。
許嫁のいる幼馴染みとの不純な関係。両想いの二人だけど決して結ばれることが許されないなか、それでも人目を忍んではキスを続けて身を溶かすような甘美な感覚につかる。
背徳的な関係性が描き出す切ない青春劇、幼なじみと許嫁の間で交わされた婚約の真実、そして大切な幼馴染みの笑顔と楽しい学生生活を取り戻すべき立ち上がる主人公の勇気ある行動、どれもこれも読んでいてとても感情を揺さぶられるくらいに素晴らしい物語でした。

幼馴染みのユキが宏樹を求める根幹にある「彼女にはなれないけど、宏樹とキスをしている間だけは全てを忘れていられる」という想いの強さがキスを続ける日々が続くにつれて高まっていき、宏樹のなかの『ただの幼馴染み』としてのラインを理性が飛び越えてしまいそうで揺れ動いている心境を思うほどに、このラブコメ作品の異質さを感じ入ってしまいます。

これまでにあまり読んだ経験のないタイプのラブコメ作品で、間違いなく読んだ人の記憶に刻まれる作品だと思うので是非とも読んでいただきたいです。


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