働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

世間知らずな同級生を、飼うことになりまして。 毎日俺になでなでを強要してきます

《あらすじ》
父親が有名映画監督で、世間知らずな箱入り娘・佐中アリサ。
手の届かない存在の彼女を、ただの同級生である俺、黒澤雪人が“拾って”、姉と二人暮らしの家で過ごすことになった理由は。

「家出してきたの。わたし、黒澤くんになら拾われてもいいかも」

何故か姉までノリノリで、犬耳メイド服を着させる始末。
そして始まった彼女との日々……。朝は起こしてくれて、家事もやってくれ、俺が選んだ水着で川遊びに行って、夜はパジャマ姿で膝枕。

「ご褒美のなでなでは絶対だよ! ご主人様?」

学校では“高嶺の花”、家では“俺にだけ撫でられたがる犬耳少女”。
そんな彼女との、溶けそうなくらい甘い同居ラブコメ。

姉と二人で暮らす高校生の黒澤雪人が家出中だったクラスメイトの佐中アリサを自宅に招き入れたことで始まる同居ラブコメ作品といった感じでした。

有り体にカテゴライズするなら流行りの『同居ラブコメ』という括り。
これまで大きな接点のなかった可愛いクラスメイトと同じ屋根の下で一時的に暮らすなか、学校の中と外の二つの異なる空間で交流を持つ関係性。
他のクラスメイトに「佐中さんと一緒に暮らしていることは秘密にしないと……」という二人だけの秘密を共有している。
そういった要素を多分に含んだ同居ラブコメが繰り広げられていて、一緒の家にいるときにだけ見られるヒロインの素顔と可愛さがより引き立つようなラブコメ展開になっているところがやはり同居ラブコメの良さだなと思いました。

そして、元々は主人公である雪人と姉の二人暮らしの生活環境。そこにアリサがやってきたことで、彼女の存在がもたらす生活の変化。具体的には質素で偏った食事しか食卓に並ばなかった生活が毎日手料理が出てくる生活にがらりと変わったり。
一度、生活水準を上げたらもう後戻りはできない。ついでに、「料理ができる人がいなくなったら、もうあの手料理は味わえない!!」
主人公に拾われてきたアリサがあってこその生活。だけれど、アリサの存在が彼女の家出のもとで成り立っているはかない関係性でしかない。やがて訪れる決別の時に向け、刻一刻とタイムリミットが近づくなか、アリサが家庭での問題ときちんと向き合い、そして今の主人公との関係を継続できるのか。
そこに至るまでのストーリーにもきちんと繋げられていて、安定して楽しめる作品になっていました。
あと単純に、「可愛いヒロインとの同居ラブコメ、いいよね!!」くらい脳死で楽しむことも可。

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