働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

探偵はもう、死んでいる。8

《あらすじ》
かつて二人の名探偵の助手だった俺・君塚君彦は、とある奇跡を叶えて日常という名の後日談に浸っていた。
だがある日、世界平和を象徴する《聖還の儀》という式典で、人類の記憶に異変が起きていることが判明。
俺たちは過去に乗り越えた災厄の記録を振り返り、検証を始めるのだが――
「あなたリルの使い魔になりなさい」
思い出されるのはかつてのもう一人のパートナーとの記憶。
魔法少女・リローデッドとの短くも鮮烈な非日常。
彼女と紡いだ物語の記憶はやがて、失われた世界の記録と交差していき……?
これから語られるのは、世界に隠された謎に挑む探偵たちの冒険譚。
そして――気高く果敢な、一人の正義の味方の話だ。

『今この世界はおかしくなっている』
この世界は何か大切なことを忘れている、近いうちに必ず危機が訪れる。
“聖還の儀”、“調律者”、“特異点”、“連邦政府”。世界に隠された謎につながる者の存在。
名探偵の助手・君塚君彦たちの日常にもそれは起き、知らず知らずのうちに記憶に異変が生じていることが判明する。

『探偵はもう、死んでいる』という壮大なスペクタルで綴られる物語が進むにつれて、新たな展開、新たな要素の登場によりさらにさらに物語の全体像が大きなものとなっていて、終わりなき主人公たちの冒険譚を見せられているようでいつもワクワクして楽しませてくれる作品でした。
これはもう、完結するまでを目の当たりにするまで追うことを止められない作品ですね。
君彦や渚が普通に大学生をやっていて、シエスタが探偵事務所を開いているという平凡なワンシーンも、これまでに幾度となく繰り広げてきた緊迫した雰囲気や敵との死闘との緩急が効いていて、ごく普通の日常を切り取ったやりとりに尊さを感じる部分がありました。

シリーズ第8巻も文句なしにおもしろかったので、新刊も楽しみです。


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