働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

悪いコのススメ2

《あらすじ》
文化祭でのテロを成し遂げた蓮と胡桃。しかし、腐った現実はそう簡単には変わらず――たった数日で、最悪な進学校は元の姿を取り戻しつつあった。
そして迎えた夏休み。悪辣な夏季講習を破壊するため、二人は再びテロを企てるが──
「――君たちだよね? 学校に対して嫌がらせしてるの」
なぜか二人の犯行を知っている学年トップの優等生・七々扇奈々により二人だけの世界は破綻し始める。二人の仲間になるため大規模なテロを起こすと宣言する七々扇と、それを阻止するためさらに大きなテロを企てる胡桃たち。
二つのテロが交差する中で夏目が見た、学校の新たなる真実。悪いコでいるのも、簡単じゃない。

成績至上主義の進学校、教師による生徒の人格否定や暴言の数々。
モラルも常識も欠如した学校の体制に晒されたことで歪みを抱える人間たちがいるなか、腐りきった現状に反旗を翻すために学校にとって最も致命的なダメージを与えるべく、日々水面下でテロ活動に勤しむ主人公たち。
これまでのような平凡な日常のワンシーンのなかで突如として炸裂する大規模テロ行為により爆発的に広がる破壊の余波と共に、テロ行為を阻止しようと画策する学校サイドの衝突により繰り広げられる、通常の学園ものでは味わえないような緊張感の漂う展開がとても魅力的な作品でした。
まるで『部活動』の一環かのようにテロ行為に青春を捧げているので、これもある意味ではラノベにおける謎部活ものな気もしてきます。
そして、明らかに常軌を逸した学校がテロ行為に晒されることで多くの人間に影響を及ぼし、連鎖的にテロの火種が大きくなりつつある。
物語が進むにつれ、主人公たちが少数精鋭でこれまで成し遂げてきたテロ行為が勢力の増大とともにさらに選択の幅が広がり、これまでにないテロ行為の火力が上がったときの期待感を高めてくれそうなので、今後の展開が楽しみな作品です。



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