《あらすじ》
インタビュー姿が可愛すぎると瞬く間に話題になった美少女・ひなみ。
彼女が探している英雄の正体が、実は自分だとは名乗り出ないまま、涼は友達として少しずつ仲を深めていっていた。
そんなある日、他校と合同で行うことになった体育祭の準備中に突然「あの日のヒーローは自分だ」と名乗る男・草柳が現れる。ひなみを守るのは自分じゃなくてもいい。
だが、彼女を騙して利用しようとする奴にヒーローの座は渡せない。恩人の立場でひなみにグイグイ近づく草柳の卑劣な目的を知ってしまった涼は、彼女を守るために陰から行動を開始して……。
お人好しヒーローの学園ラブコメ、恋模様も熱い体育祭編スタート！
千年に一人の美少女と話題になり学校内外問わず注目の的になったひなみ。
自らが英雄だとは名乗り出なかったことが偽の英雄の登場を許し、ひなみへ接近する口実を作ることとなり、さらなるピンチを巻き起こす展開へと突入していき
ました。
主人公とひなみの関係性が『英雄』というフィルターを通さずに築き上げられた良好なものであり、お互いに別の異性と仲良くする姿に胸を痛める様子からうかがえる二人の恋の萌芽がとっても青春をしているだけに、まるでヒロインを寝取るかのごとく現れたクズキャラの存在には腸が煮えかえるくらいに二人の学園ラブコメをかき乱してくれて大きな騒動に発展するものでした。
最終的に「この偽ヒーロー・草柳はコテンパンに叩きのめされるだろ」とわかってはいても、ひなみと距離を縮めるための手練手管にハラハラドキドキさせられるし、悪意に晒される光景はなかなかにストレス要素でした。
まあ最終的にはいろいろあって、主人公の活躍とひなみの想いが功を奏してハッピーエンドには終わりましたけど、軽いネトラレ属性を含んだ展開は少し衝撃を受けました。真綿で首を絞められるようにネトラレ属性を文庫本１冊の長尺でやられると、かなりモヤモヤさせられますね。
