《あらすじ》
その怪物――測定不能異能を人に与えることが出来る唯一の教育機関・選英学園。
ある理由から目立たず学園生活を送りたい雨森悠人が有する異能は【目を悪くする能力】――その弱すぎる異能は正義の味方を目指すクラスメイトの美少女・朝比奈霞の庇護欲を刺激。
結果、「貴方を守るわ！」と朝比奈につきまとわれてしまい!?
そんな２人の関係が気に入らないと雨森は不良生徒の標的になってしまう。
だが実は雨森は凡人を装うために実力を隠しており、入学前から最強の異能を持つ特別な存在で!?
人知れず障害を排除せんと、雨森は朝比奈を巻き込んだ謀略を巡らせる――。
無能を演じる怪物が学園を影から支配する暗躍譚、開幕！
校則により支配され、教師が絶対的な存在として君臨する異能教育機関。退学する以外に学校外へ出ることは許されず、外部との連絡も許可されない環境下。
異能を宿した生徒たちが規律に従い生活を送るなか、異能学園の支配を目論む主人公による影からの支配がスタートする異能学園バトル作品といった感じの内容でした。
強力な異能をひけらかし威勢を張るクラスメイトをよそに、自らに宿ったとする偽りの異能【目を悪くする能力】を装い徹底的に劣等生を演じ、決して目立たず影に徹する。
主人公の底知れない実力の片鱗が異能学園で繰り広げられる授業風景のなかで時折り披露され、【劣等生】を演じつつも自らの思惑通りに物事の流れを支配する強者ムーブが最高に中二感をくすぐる面白さがありました。
そして、自らの思惑通りに人を動かすということがそのまま人心掌握へと繋がり、主人公がこれから深く関わりを持つクラスメイトのディテールを掘り下げることとなり、深みのある群像劇が各キャラクターの魅力を引き立てる物語となっていてとても読み応えのある内容でした。
最近読んだ異能学園バトルものとしては一番熱い作品ですね。面白かったのでぜひともオススメしたいです。
